神子柴君と昔話 ページ34
「…何故、貴方はあそこまで姉の死の真相を追い求めたのですか?」
「…救われたからな。」
「救われた?」
「まぁ、昔話でもしようか。」
神子柴はいつもの事務椅子に座り口を開いた。
神子柴の背中には月が怪しく輝いている、満月だ。
裕太の背筋にゾクリとした何かが駆け巡る________恐怖だ。
「『これは、少し前のお話_____。』」
中等部2年の夏。
神子柴龍巳はいつもの様に絡んで来たヤンキーとの喧嘩に明け暮れていた。
勝ったり負けたり、強いと噂が広まった。
「神子柴君、」
そんな時、会ったのだ。
夏の太陽を背中いっぱいに浴びて、手を差し伸べてくれた。
神子柴龍巳にとって、信じられる者も信じてくれる者も誰一人として居なかった。
だから、手を差し伸べてくれて、怪我の手当てをしてくれた彼女の手は本当に暖かった。
「神子柴、」
名前を呼んでくれるだけで、満たされた様だった。
其れは恋情でも友情でもなく、尊敬。
神子柴龍巳は少しずつ変わっていった。
その変化に助けられ、神子柴龍巳を必要とし、友という者が現れた。
清水立花のように、神子柴という人間に興味もない者も、
鈴原刹那のように、神子柴という人間に興味の絶えない者も、
玉章月のように、神子柴という人間を知りたいと思う者も、
赤目酸素のように、神子柴という人間に恋情を抱く者も、
槇島千佳のように、神子柴という人間と親しくなりたい者も、
白槻龍のように、神子柴という人間を弟のように思う者も、
椎名恵音のように、神子柴という人間を可愛がる者も、
七市光永のように、神子柴という人間を純粋に尊敬している者も、
津原独葉のように、神子柴という人間と笑いあえる者も、
花澤響香のように、神子柴という人間に勝ちたい者も、
皇緋夜のように、神子柴という人間を嫌う者も、
皇慧海のように、神子柴という人間を心配する者も、
坂本有希のように、神子柴という人間を好く者も、
葛利明菜のように、神子柴という人間を信頼する者も、
狐井アストのように、神子柴という人間と愛し合ってる者も、
そして、阿部裕子_____部長のように、神子柴という人間を尊敬する者も、
阿部裕太のように、神子柴という人間に疑問を抱く者も、
神子柴晶のように、神子柴という人間を憎む者も、
全て、作り上げたのだ、
これは大きな舞台なのだ。
大きな、それはそれは、とても大きな。
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龍巳@キチガイ - 睡眠酸素さん» じゃあ次のキャラデザ要求いつかしますんで!待っててね!!それまでにお仕事見つけてね!!!!!! (2017年1月10日 21時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
睡眠酸素 - oh…イメージ通り過ぎて逆に怖いっていうかすげぇええええ!!!素敵ウワアアアアめっちゃ楽しみってか次の小説も出たい! (2017年1月9日 22時) (レス) id: 397257de9d (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - 【 】nanashiさん» は?何言ってんすか名無しさん文才まじください (2016年12月18日 19時) (レス) id: 7edea2d573 (このIDを非表示/違反報告)
【 】nanashi(プロフ) - 龍巳@キチガイさん» やばい、自分がこの中にいる!津原から聞いてるけどまさかこれ程とは、文才ください。 (2016年12月16日 16時) (レス) id: 1572cb3dd0 (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - みるくらいす(紅茶10%)さん» 絵描いてー (2016年12月15日 20時) (レス) id: 7edea2d573 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:龍巳@キチガイ | 作者ホームページ:ホームページの追加は禁じます。
作成日時:2016年11月18日 19時