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神子柴君と校長室 ページ29

神子柴龍巳は校長室へ向かっていた。

勿論、校長に犯人を報告するため、


「失礼します。」


推理したあと、鏡を思いっきり殴ったせいで神子柴の手には包帯が巻かれていた。

其れを見た葛利や白槻が心配したが神子柴は何も言わなかった。

察した狐井が珈琲を淹れてくれたりと色々あって神子柴はやっと決心したのだ。

校長室へ行く勇気が出たのだ。

まぁ、其れも全て一向に決心がつかない神子柴を見た白槻がキレてブン殴ったからなのだが…

神子柴は其のおかげで今校長と対峙していたのだった。


「終わったのか?」

「はい、率直に申し上げますと犯人は貴方です、校長。」


其の言葉に校長は怪訝そうな顔をして神子柴に言った。


「どういう事だ?私が?…冗談はやめてくれ、」

「葛利の指紋調査の結果です、副部長の指紋と貴方の指紋が出てきました。」

「何!?」

「姉貴が作戦を練り、貴方が犯行を行い、副部長がアリバイ工作をした。
…そうでしょう?」

「出鱈目はよしてくれ!」


校長は思わず叫んだ。

神子柴がシャツの襟に口元を近付け呟いた。


「いいぞ。」


其の合図とともに皇と葛利、有希が校長室に入ってきた。

演劇部副部長と晶も一緒だ。


「姉貴はあの屋上で、副部長は先程犯行を認めました。」

「なっ!?ど、どういうことだ!?」

「これですよ。」


神子柴が取り出したのはあの封筒。

阿部裕太から預かったストーカーからの手紙だ。


「明菜…嗚呼、葛利に調べてもらいました。字は違いますが筆圧から副部長だと、
先程、そうですね10分程前、尋問をさせて頂きました。」

「尋問はしないと…!」

「しかし、誰も思わなかったでしょう、歴代の七不思議に近づこうとした方々も、
無論、部長も。誰も貴方を疑わなかった、何故か?…糸はもう見え切ってるんですよ。」


認めろ、と脅迫しているような声色だ。

校長は思わず息を呑んだ。

目の前の化け物に勝つ術はもう無かった。

唯一つを除いては、


「ああああぁぁぁぁぁ!!!!!」


校長は神子柴___________ではなく、葛利の方へ走って行った。

その手にはナイフが光っている。


「明菜!」


神子柴は予想していない動きに反射的に体が動いた。

腹部にナイフが刺さる。


「っ…!?」


神子柴は声も出なかった。

体験したことのない痛みと熱に思わず膝をついた。

膝に力が入らず立てない。


「神子柴先輩!」


阿部青年の声が神子柴の脳に響いていた。

神子柴君と…→←神子柴君と弟



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龍巳@キチガイ - 睡眠酸素さん» じゃあ次のキャラデザ要求いつかしますんで!待っててね!!それまでにお仕事見つけてね!!!!!! (2017年1月10日 21時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
睡眠酸素 - oh…イメージ通り過ぎて逆に怖いっていうかすげぇええええ!!!素敵ウワアアアアめっちゃ楽しみってか次の小説も出たい! (2017年1月9日 22時) (レス) id: 397257de9d (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - 【 】nanashiさん» は?何言ってんすか名無しさん文才まじください (2016年12月18日 19時) (レス) id: 7edea2d573 (このIDを非表示/違反報告)
【 】nanashi(プロフ) - 龍巳@キチガイさん» やばい、自分がこの中にいる!津原から聞いてるけどまさかこれ程とは、文才ください。 (2016年12月16日 16時) (レス) id: 1572cb3dd0 (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - みるくらいす(紅茶10%)さん» 絵描いてー (2016年12月15日 20時) (レス) id: 7edea2d573 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:龍巳@キチガイ | 作者ホームページ:ホームページの追加は禁じます。  
作成日時:2016年11月18日 19時

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