神子柴君と病室 ページ32
椎名恵音は其の病室へと急いだ。
白い壁、床、天井、ベッド。
横たわった神子柴がゆっくりとシケの顔を見た。
額には包帯、腕にも、足にも包帯。
きっと腹にも包帯が巻かれているのだろう。
「そんなに怪我してたっけ？」
「あー、いや…ちょっと…」
「シケ先輩、詮索は…」
有希が嗜める。
シケは少し物言いたげな表情を見せたが思い出したかのように紙袋を漁った。
取り出したのはビニール袋だった。
「これ差し入れ。」
「…何これ。」
「豆腐！って言いたいところだけど、残念ながら豆腐プリン！美味しいよ？」
「手作り？これ。」
「よく分かったね！私と赤目ちゃんが作ったよ。」
(あの人が料理とか…ましてや甘味なんて…信じられん。)
神子柴はビニール袋に入っていたスプーンを取り出した。
「いいなー。」
「あげねぇよ？」
「一口！」
「お前いつもそれで何回も食うじゃん。」
神子柴は豆腐プリンを隠すように一口食べた。
「うっま。」
「でしょ！？」
「えっちょ！一口！龍巳、本当に一口！！」
病室のドアが開いて3人は其方に視線を動かした。
其処には白槻と赤目、そして裕太が立っていた。
「何してるんだ？」
「プリン食ってただけ。」
「お前プリン苦手じゃなかったか？」
「それはカラメルが苦手なだけで…てかこれ豆腐プリンだし！めっちゃ旨いよおにーさん、食う？」
「いらん。」
地味にテンションがいつもより高い神子柴に白槻は呆れる。
赤目は嬉しそうに笑っていた。
(やった！！めっちゃ喜んでくれた！！)
そんな嬉しそうな赤目と呆れる白槻の前に裕太は出た。
緊張したような目だ。
「おっ、お怪我の具合は、そのっ…どうですか！？」
「おう、何ともないみたいで二週間で退院だそうだ。」
「それ何ともなくないぞ、だいぶ重症だったんだからな。」
「ごめんて…」
白槻に言われしょぼんとする神子柴に裕太は言った。
…堂々と、どこか嬉しそうな、そんな目をして。
「姉の一件、ありがとうございました！！」
「おー、まあ俺も良かったしな、結果オーライって言うの？」
「言わないんじゃない？」
「そうなの？」
話が脱線している。
裕太は苦笑を零した。
「その…えっと。」
「依頼料か？」
「は、はい！」
「んなもん自分で考えろめんどくせー。」
神子柴は紙飛行機を裕太に飛ばした。
『俺の退院の前日、夜の10時にゲーム部部室に来い。 神子柴』
素直じゃないなぁ、と裕太は笑った。
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龍巳@キチガイ - 睡眠酸素さん» じゃあ次のキャラデザ要求いつかしますんで！待っててね！！それまでにお仕事見つけてね！！！！！！ (2017年1月10日 21時) (
レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
睡眠酸素 - oh…イメージ通り過ぎて逆に怖いっていうかすげぇええええ！！！素敵ｳﾜｱｱｱｱめっちゃ楽しみってか次の小説も出たい！ (2017年1月9日 22時) (レス) id: 397257de9d (このIDを非表示/違反報告)
龍巳＠キチガイ - 【 】nanashiさん» は？何言ってんすか名無しさん文才まじください (2016年12月18日 19時) (レス) id: 7edea2d573 (このIDを非表示/違反報告)
【 】nanashi(プロフ) - 龍巳@キチガイさん» やばい、自分がこの中にいる！津原から聞いてるけどまさかこれ程とは、文才ください。 (2016年12月16日 16時) (レス) id: 1572cb3dd0 (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - みるくらいす(紅茶10%)さん» 絵描いてー (2016年12月15日 20時) (レス) id: 7edea2d573 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：龍巳@キチガイ | 作者ホームページ：ホームページの追加は禁じます。
作成日時：2016年11月18日 19時
