スタパレ短編集 (ページ2)

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星野紅葉×貴方ページ2

今日は紅葉くんにとって初めてのバラエティ番組の撮影である。

他の人も撮影はあったが、みんなが大丈夫だと言うので、紅葉くんについて行く事にした。

まぁ、それだけが理由じゃないんだけどね。

やっぱり初めてという事もあり、紅葉くんもかなり緊張していた。

『紅葉くん、大丈夫？』

紅葉｢あはは…さすがに緊張してきた……｣

そんな紅葉くんに飲み物を差し入れた。

紅葉｢これは？？｣

『ホットミルクだよ、さすがに初めてだから緊張してるかなって思って準備してたんだ！』

紅葉｢ありがとう、マネージャー！！……ん、凄く美味しい！！ちょっとホッとするかも…｣

よかった、緊張は少しほぐれたみたいだ。

じゃあ行ってくるね！とアイドルの顔になった紅葉くんを見て、そう心からそう思った。

撮影は順調に進み、休憩時間となった。

私は即座に紅葉くんにホットミルクを渡してあげた。

紅葉｢マネージャーありがと～、いい感じに緊張ほぐれてるってく褒めくれたよ！！｣

『よかった、あと少しだから頑張ろうね』

紅葉｢もちろん！！｣

その後も撮影は順調に進み、リテイクもなく終了した。

『紅葉くんお疲れさま、凄くよかったよ！』

紅葉｢ほんと？！よかった～、優しい人だったから落ち着いて話せたのがよかったのかも！｣

『お礼の挨拶に行かないとね？』

紅葉｢うん！まずは着替えないと！！｣

そう言った後、紅葉くんの着替えを待ってる間に、スタッフへの挨拶を済ませておく。

その後、共演者の方にも挨拶をしに行った。

紅葉くんの言ってた通り、優しそうな人で、紅葉くんが落ち着いて話せていた理由が伺えた。

楽屋に戻り、もう帰ろう、という時。

『よし…そろそろ帰ろっか。』

紅葉｢あ、待って…｣

『え、く、紅葉くん…！』

不意に紅葉くんに後ろから抱きしめられた。

そう、私と紅葉くんは世に言う恋人というものなのだ。

唐突に優しい声で囁かれ、体に力が入る。

紅葉｢初めての番組、頑張ったんだから……ご褒美、ちょうだい？？｣

そんな優しい声で聞かないでほしい。

そんな声で聞かれたら、頷くしかなくなってしまうから。

コクリと頷くと、紅葉くんの方を向いて、精一杯背伸びをした。

紅葉｢目、瞑って…｣

『うん……っ』

自分自身の唇と相手のそれを重ねた後、お疲れさまと言う代わりに強く、優しく抱きしめた。

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