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2話 ページ3

トイレへ行く、というのはもちろん嘘なわけで、人があまり来ない屋上に来ていた。

ギィっと重たい扉を開くと案の定誰もいなくて、黄昏るには丁度いい場所だった。
 
 

しかし1人で静かな所にいると色々考えてしまうわけで、さっきの悟の顔とか悟が彼女と手繋いでる所とか色々想像してしまって泣きそうになった。



『あーうざい、うざいうざい。』


なんで俺があんなクズのためにこんなに落ち込まないといけないんだ。
 
 
 
 

 




「惚れたら負けってこの事だね。」
 
『…傑。』


いつの間に後ろにいたの?
 



『…て、え、なに??今なんて言った?』

「今のAの顔、凄く不細工だよ。」

『んな事言ってねぇだろ。』
 
 
傑のボケにツッコミつつもマジ?と聞くとウン、と言われたので自分の顔をパチンと叩いた。


 
『…俺、そんなに分かりやすい?』

「いや、他のやつは気付いてないと思うよ。よく見てないと分からない。」
 
 


 





よく見てないと…??


『て事は傑、俺の事よく見てんだ。照れるじゃん。』









「うん、そうだよ。」

『…』


な、なんだよその微笑みは…。

いつもみたいに顔だけはいいからね、とか言われると思っていたのに…。




 
 



 
『…と、とにかく!
俺が悟の事を好きって事、誰にも言うなよ。』

「うーん、どうしようかな。」

『そこはうんって言えよ!!!!!』


恥ずかしくなって屋上から逃げようとするも傑がなかなかイエスと言ってくれないので俺は半腰浮かせたまま止まっているという謎の光景。

 
 


「じゃあ今日から1週間、放課後遊んでくれたらい内緒にしてあげる。」

『…は?そんなんでいいの?』

「うん、いいよ。」


もっとお金とか要求されるのかと思ったら、返ってきたのは全く的外れな答えだった。
…って、傑は守銭奴冥さんじゃねぇもんな、はっはっはっ

でもまぁ金欠だったから何か奢れとかじゃなくて良かった。お前はいいやつだよ、傑。




「それと、遊ぶときは私とAの2人だけ、その時の費用は全額A負担って条件でよろしく。」
 
 
 
 
 
 
 
 



…前言撤回。

とんだ鬼畜野郎だったわ。



『だが背に腹は変えられぬ、それでおなしゃす。』




 









…今日から節約しよう。

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無味無臭 - 文章力があり面白いなと思いましたが、参考にした小説とかってあるんですか?見覚えがある設定なのでつい……。無かったら大丈夫です!コメント失礼しました! (2022年7月12日 1時) (レス) id: 69ad159f1f (このIDを非表示/違反報告)
今井みってぃー(プロフ) - 緑の白猫さん» コメントとても嬉しいです…!何もかも捨てられる恋…っていうのもロマンティックだけどそれだけじゃない、他の人の命を守るという使命との葛藤((文字数)).....就活中でなかなか更新出来ていませんが、これからも応援してもらえると嬉しいです! (2021年3月11日 13時) (レス) id: ad568bc62c (このIDを非表示/違反報告)
緑の白猫 - 呪術師っていう設定×恋愛っていうのも唯でさえ異常に読者に切なさを与えるのに、何かもう其処で此の人間関係って…でも好きですとても。 (2021年2月28日 20時) (レス) id: 41276e8159 (このIDを非表示/違反報告)
緑の白猫 - あぁ糞ぅ入りから切ねぇ (2021年2月28日 20時) (レス) id: 41276e8159 (このIDを非表示/違反報告)
今井みってぃー(プロフ) - 雪マカロンさん» コメントとても励みになりますありがとうございます!遅筆ですが頑張ります!^^ (2021年2月12日 13時) (レス) id: ad568bc62c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぐう | 作成日時:2021年1月24日 18時

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