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8 エースside ページ9
「…初耳なんだけど。」
『言ってないから。』
「…秘密にしてんの？」
『いや、2、3年生は割と知ってるみたい。今朝絡んで…ぶつかっちゃった先輩も多分知ってる。』
「…だから嫌がらせされてんのか。」
『…気づいてた？』
「先輩がお前を突き飛ばすのな。」
やっぱ女だと舐められるね、なんて言いながら呑気に笑うAを見て凄くイライラする。
「なんで俺らに言わねぇんだよ。」
『言うほどの事ではないかなって。
心配かけたくないし…。それに、1年生はほとんど知らないみたいだから昼休みだけ気をつけていれば…「そういう事じゃねぇんだよ！」…エースくん…？』
ッ……なにムキになってんだ…。
「…オレ、談話室のソファで寝るわ。…おやすみ。」
泊まらせてもらって寮長に謝るのにも着いてきてもらうってのに…カッコ悪りぃ…。
後から聞こえてきたのは弱々しいおやすみの声。
…明日Aにも謝らねぇと。
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作者名：ぐう | 作成日時：2020年5月6日 23時
