脱獄物語【約ネバ】

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『……確かにそっくりだね』

「洞窟、宝石、蛇
これ、この木のことだったんだよ

この冒険小説は外の世界の手引書(ガイドブック)だったんだ！！」




『もしそれが本当なら……』
「みんな少し下がってて」



レイが鞄から取り出したコップを木の根に向かって投げる

コップが根に触れると同時にガシャンと音を立てて割れた


「「『やっぱり！“接触”だ』」」


「レイ、A」


エマの合図とともに木へと近づく



「ほら大丈夫

触らなければいいの


怖くない、落ち着こう」

「これから最初の予定通り後ろの木を上まで登って逃げる
壁の根に追いつかれる前にだ」

『みんななら出来る
木登りも訓練でたくさんやったでしょ？』





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なんとか根を外気に触れさせて動けなくした


「！本当に止まってる！」

「やったー！！」






『エマ、レイ！あったよ！！


水！』


「これが？」

「ウーゴの話に出てくるんだ
真水を貯め込むイソギンチャク」

『イソギンチャクはただの例えなんだけどね
本の通りならこの水は飲めるってことになる』



「「外」は確かに危険がいっぱい
知らないことも敵も多い
予想よりずっと

でも大丈夫
私達は一人じゃない
家族がいる
味方もいる

ミネルヴァさんに会いに行こう」







『エマ、方角は確認した？』
「もちろん！地下にいる間にちょっとズレたけど」



カチッとペンを開いて現在地を確認する

けど、本当に大丈夫なのだろうか
鬼の世界で全員を守りきれるのか……




「ねえ、A聞いてる？」
『ごめん、聞いてなかった
どうしたの？』
「このペンの暗号！解けたの？」


ペンを見せてもらう


『ああ、これね
解けたよ〜

神話の本に書かれている単語、入力するんでしょ？』

「やっぱりAは知ってたか」
「凄っ」




“助けが要るなら訪ねておいで

B06ー32地点に私いる

ウィリアム•ミネルヴァ”





『……何か来る』





木を倒しながらこっちに向かってきたのは





「逃げろ！！」







鬼だ

今後の説明（更新はしていきます）→←30(イメ画頂きました！ありがとうございます！！)

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