二章〜異世界との境界線〜 ページ5
「ん…ふわぁ…」
6時30分。カーテンから漏れる日差しが、耳元で鳴る大音量のアラームが、もう朝だということを舞奈に告げる。
あの後舞奈はクラスメイトの優唄とメールのやりとりを数分して寝た。
特に変わった事もなく、いつも通りの朝だ。
因みに父も母も二ヶ月ほど前からそれぞれ海外に単身赴任しており、家には舞奈と三匹の金魚だけだ。
身支度を十数分で済まし、あっさりとした朝食をのんびり食べ、家を出た。
「は…え?…??」
はずだった。
玄関のドアを開けると、舞奈の目に飛び込んできたのは余りにも衝撃的な光景だった。
それは___
立ち並ぶ中世の街並み。店から漂う朝食の
香り。
ドレスで歩く貴族と、少し草臥れた布を使った服を着る平民達。
振り返るとそこにはもう自分の住んでいた家は消え去り、代わりに周りの家と同じようなそれよりも少し大きい石造りの家があった。
しかし、それは確かに舞奈の家だった。
マイナ・キラと書いてある表札のような物があったからだ。(本名:吉良舞奈)
ハッとして自らの服装を見ると平民の女性達が着ているエプロンドレスのようなそれよりも少し豪華な服に変わっていた。
いきなりの出来事に戸惑っていると、空からヒラヒラと紙が降ってきた。
反射的にそれを掴むとただ一文書かれているだけだった。
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なつき - 神理さんのファンなんです!!今回も期待してます!! (2016年8月6日 17時) (レス) id: 01e1a52abd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神理 | 作成日時:2016年8月1日 18時