図書室っていいよね。 ページ31
あの後、憤慨したグルッペンが有言実行でゾムに謹慎処分と書類倍増を言い渡し食堂以外では暫くゾムを見かけることが無くなって一週間経つ。こうなると…ちょっと可哀想な気もする。俺の良心が少なからず痛むんだよね…
『…グルッペンもやり過ぎだと思うけどな。』
建前がアレなだけで本当は純粋に血を飲みたいだけかもしれないし…けど言ってることヤバいんだよね。
『考えてもキリがないな…そうだ、図書室いこ。』
あそこなら本が読めるし一旦考えるのを辞めて本に没頭するのもいいかも。
早速図書室に向かって中に入ると奥の方にエーミールがいた。
Em「おや、Aさんじゃないですか。どうです？ここの生活は慣れましたか？」
『うん。みんなが気を使ってくれてるのか快適なんだ。ありがとう。』
Em「お礼なんて…会って数日は大変な目に会わせてしまったのに…」
だから気にしすぎだって。俺は平気なのに…
『そんなに言わなくても…そうだ、良かったらエーミールの隣で本読んでてもいい？分からないことあったら質問できるしね。』
Em「構いませんよ。ゆっくりしてって下さい。」
やった。ならこれとこれと…数冊本を手に取るとエーミールの隣に腰掛けて読み始めた。
………
時は刻刻とすぎていく中、俺がページをめくった時に、
『いっ…て』
ありゃ、指が紙で切れた。
Em「ああ…切ってしまわれたので…すか…」
俺の指から出た血を見てエーミールはピシリと固まってしまった。
『エーミール？』
Em「…Aさん、欲深い自分を…どうか許して下さい。」
エーミールがゴクリと唾を飲み込んでそう言ったと思ったら俺の指先を自分の口に含んでちゅう…と軽く吸った。エーミールの牙が少し肌に当たるのが分かる。
ああ…やはりこいつも…吸血鬼なんだと、改めて理解出来た瞬間だった。
Em「はぁ…これが貴女ですか…骨の髄まで蕩けそうな…」
そして見たのは…いつもの優しい表情ではなく、俺の血に心酔しきった顔だった。だが直ぐにハッとしてエーミールは俺の手を離した。
Em「ア"ッ！ごめんなさい！つい…」
『あ、うん平気。』
そりゃそうだ、吸血衝動には抗えないよね。凄い今さらだけども。
Em「…貴女は私たちに食い尽くされる…という心配はないのですか。」
『大丈夫だと思うよ？現にエーミールも我慢してくれたし。』
Em「っ！貴女は私たちに優しすぎます…」
エーミールは、顔を伏せて辛そうにそう言った。
…なんかごめん。
煌びやかなのも悪くない…かも→←『エ○小僧』「褒め言葉やわ」
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暁 - うっひょほおおおおお！！！！！(大☆歓☆喜☆)ｸﾞﾍﾍ (9月7日 20時) (
レス) @page10 id: 1fc9dc00b9 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - （＾ω＾）さん» あぁぁあ申し訳ありませんご指摘ありがとうございます！修正しました！ (2020年11月7日 10時) (レス) id: c0349a147b (このIDを非表示/違反報告)
（＾ω＾） - あの、44ページの所、grさんの一文が、htさんになってます。外部から失礼しました。 (2020年11月6日 3時) (レス) id: 9c41c19b82 (このIDを非表示/違反報告)
なきゃむきゃ - 好き (2020年11月1日 17時) (レス) id: b94c94b096 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - エロイ (2020年7月18日 21時) (レス) id: 1cf413de79 (このIDを非表示/違反報告)
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