結晶が六つ ページ8
ペ神がAを部屋へと送ったあと、さっきのみんなが集まっている大部屋へと戻った。
Gr「おぉペ神。どうだった？」
Sn「特別衰弱してる訳では無いし、ちゃんと寝かせてちゃんと食べさせればすぐそれなりになると思うよ。」
Tn「そうか…良かった。」
ホッとしたようにトントンは言う。
Sn「ん〜…でもね、ちょっと腹立つこと聞いちゃってさ。あの子を売りに出した張本人…というか、団体の話。」
Gr「団体…？」
Sn「そそ、あのね…」
ペ神は先程聞いたAの生い立ちや、その体質についての実験を度々されていたことを話す。最初はただ聞いていたメンバーも顔を強ばらせていくのが分かった。
Tn「…ただの人の嗜好品となるために、あの子は生まれたと言うんか。最初から人の元に生き、そしてモノとして扱われるなんて…そんなの、酷すぎる。」
Ht「異種族云々以前に生き物への冒涜じゃん。生き物も自分の意志で生きる価値は当然あるのに…」
Gr「ふむ…」
グルッペンは少し考え込むような様子になる。少しして何かを決めたように顔を上げた。
Gr「…ああいう汚い商売には元がいるものだ。やはり俺たちの野望の為にも潰すのが望ましいかもな。」
Zm「お、じゃあ今すぐにでも競売場への侵入経路と作戦を…」
Gr「いや、標的はそこじゃない。元が潰れればあそこも使い物にならなくなる。商品が流れてこないわけだからな。だから…その施設を探せ。秘密裏にやっているなら恐らく秘匿の場所や建物を使っているはずだ。時間はかかるだろうが、頼めるか？」
にぃ、と笑いながら集まっている面々を見渡す。
Sha「お前の頼めるかはやれって意味やろ。まぁ拒否はせんけどな。」
Shp「少しづつ情報を集めるしかないっすよね。」
Gr「そういう事だ。ゆっくりでいい、だが確実に潰せるように準備しておくぞ。今日はこれで解散だ。」
立ち上がり、トントンを連れて自分の部屋へと戻って行った。部屋に着くと、深くソファに腰を下ろす。
Gr「…あそこに行って正解だったな。」
Tn「せやな。おかげでA経由でその施設のことも知れた。」
Gr「俺たちはいずれトップに行く。人間も異種族も誰もかもが戦いや娯楽を純粋に楽しめる世の中を目指すために。そのためには2つの種族に亀裂を入れる訳にはいかん。それに…Aのためだ。」
グルッペンは戦いが好きだ。とはいえ人をただのモノとして見るほど落ちてはいない。だから己の野望の糧とするためにその施設を、潰す。
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すみれいん(プロフ) - きゅるきゅる、ウルル…ここめちゃくちゃ好きです。 (2020年12月8日 23時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
×(プロフ) - こんなに面白い作品が読めてうれしいです！応援してますヽ(^o^)丿 (2020年11月29日 12時) (レス) id: 2c8e323fdc (このIDを非表示/違反報告)
(´ー｀*)ｳﾝｳﾝ - 好きです。(唐突)頑張ってください。 (2020年11月25日 14時) (レス) id: 79aefbbb5a (このIDを非表示/違反報告)
ラリー - 面白いんじゃあ...続きが気になって死んでまう...(訳:この作品とても好みで面白いです!更新頑張って下さい!) (2020年11月24日 22時) (レス) id: 4e3832928c (このIDを非表示/違反報告)
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