結晶が三十一つ ページ33
そして引き止めるように、
『…い、行かないで、だめ、えと…シャオロンさんたちより私を構ってください！…ね？』
振り向いたトントンに首をこてんと傾げそう言えば、トントンはしゅぅぅぅ…と顔を赤くしてぴたりと止まった。そしてAに向き直るとぎゅうっと抱き締め返した。
Tn「う、そんなん言われたら行けへんやん…もお…」
『(ほ、ほんとに止まってくれた…)』
Aはほっとして、トントンの胸の中に収まる。実は先程もう1つ、シャオロンたちから言われていた。
Kn「あぁでもアレや、もしトントンが怒って俺らのところに来ようとしたらな？トントンにしがみついて、俺らより自分を構ってくださいって言ってくれへんかな。」
Sha「さーらーに、そこにこうやって首をこてんってすれば…トントンは止まってくれるで。必ず、な。」
そこでコネシマの予想の通りトントンは怒って2人の元に向かおうとしたので、言われた通りにやってみたら止まってくれたという訳だ。
『…あの、ちなみにさっきのって…』
Tn「…お前は知らんくてええよ。」
『？はい…』
Tn「(やっぱ意味わからんまま使ってたか…)」
【я люблю тебя】…遠い遠い昔の世界にあったという国の言葉。意味は…【愛してる】
………
Tn「…で、なんでAに余計なこと吹き込んでるんやこの狂犬コンビが。」
ちなみに後日に2人は粛清され、トントンの目の前に正座していた。
Sha「えー？やってせめてあの子に愛の伝え方を教えてあげようと…」
Tn「本音は？」
Sha「トントンの取り乱した顔が見たかった。」
Tn「よし今すぐそこになおれもっかい粛清や。」
ゴゴゴ…と怒りをあらわにしたところで、次はグルッペンが物凄い形相で現れた。
Gr「おい…狂犬どもはどこだ。」
Kn「お、グルッペン。その様子だと…」
Tn「は？お前らまさかグルさんにも！？」
Kn「うん、Aに告げ口した。グルッペンに言ってって。」
すんっとしながら言うコネシマたちの前にグルッペンがカツカツと歩み寄ると、一発づつその頭に拳を振り下ろした。
Kn「んぐ！」
Sha「んぎゃ！」
Gr「全く…ich liebe dich などと昔の言葉、Aに教えるとはな。」
※こちらも愛してるの意味。ドイツ語参照。
Gr「ま、正直嬉しかったがな。そこはお前らに感謝しよう。でもな、Aにそういうのを教えるのは俺とトン氏だけで十分だ。…いいな？」
その言葉の重みに、2人はこくりと頷くしか無かった。
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すみれいん(プロフ) - きゅるきゅる、ウルル…ここめちゃくちゃ好きです。 (2020年12月8日 23時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
×(プロフ) - こんなに面白い作品が読めてうれしいです！応援してますヽ(^o^)丿 (2020年11月29日 12時) (レス) id: 2c8e323fdc (このIDを非表示/違反報告)
(´ー｀*)ｳﾝｳﾝ - 好きです。(唐突)頑張ってください。 (2020年11月25日 14時) (レス) id: 79aefbbb5a (このIDを非表示/違反報告)
ラリー - 面白いんじゃあ...続きが気になって死んでまう...(訳:この作品とても好みで面白いです!更新頑張って下さい!) (2020年11月24日 22時) (レス) id: 4e3832928c (このIDを非表示/違反報告)
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