結晶が十四つ ページ16
なんとそこにはトントンさんが立っていて、私はぽかんと、鬱さんは一気に青ざめトントンさんを見た。
Ut「やっ、あのっ、これは、その…」
何も知らない人がこれを見たら男が女の腕を掴み、襲う…なんて見えなくもないのだ。必死にこの状況を説明しようと鬱さんはわたわたしながら話そうとする。しかしトントンさんは黙って私に近寄ると私から鬱さんの手を引き剥がし、着ていた服をタオルを巻いていた私に被せた。
Tn「これ、着てて。」
『あっはい…』
Ut「と、とんとん…？」
嫌に冷静なトントンさんを見て鬱さんはさらにまずいと思ったのか声を震わせながら尋ねる。それにトントンさんはすぅ…と一息吸うと、
Tn「なぁにまだ成人しとらん女の子に手を出そうとしとんのやこのド腐れがぁぁぁ！！！」
Ut「ひぃぃぃっ！！！勘違いや堪忍して！あっでも少し顔赤いわトントンもしかしてAちゃんの裸見て興奮…」
Tn「死に晒せやこのクズっ！！！」
Ut「ぎゃあああああっ！」
一瞬で修羅場と化し、私はびっくりしてトントンさんの服を羽織りながらぼーっと突っ立っていた。そしてその騒動に一気に皆さんが集まってしまって状況を見たと思いきやある人は私を見て顔を赤らめある人はトントンさんの粛清に加勢しに行ってしまった。…どうしよ。
……
一段落つき、私はとりあえず着替えてトントンさんが先程被せてきた服を羽織り、オスマンさんとグルッペンさんによしよしされながら何があったのかを話した。
『──だから、鬱さんは何も悪くないです。私が無駄なこと言ったから…ごめんなさい。』
Os「なんでAちゃんが謝るん？元はと言えばアイツが勝手に風呂はいってきたのが悪いんやで？怖かったなぁ…ごめんなぁ…」
心底申し訳ないという声で謝られた。
Gr「しかし…なぜ分かった？確かにあいつは日頃女遊びが激しくて金遣いも荒い。香水や化粧ならともかく女の匂いとは…」
『…ドラゴンって鼻がいいんですよ。それこそ犬より敏感ですし嫌な匂いがあるとすぐ分かります。もちろん人の匂いってそれぞれ違うから、鬱さんの匂いに混じってタバコやキツい香水の匂いが、お湯で薄められてたとはいえど感じました。』
むぅ…と私より大きい服に顔を埋めながら話す。なんか言ってることが犬みたいだけど…事実なんだよなぁ
Gr「まぁ、大先生もいい戒めになっただろう。お前は気にするな。そろそろトン氏も戻ってくる。一応その事は話してやってくれ。」
『…はい。』
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すみれいん(プロフ) - きゅるきゅる、ウルル…ここめちゃくちゃ好きです。 (2020年12月8日 23時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
×(プロフ) - こんなに面白い作品が読めてうれしいです！応援してますヽ(^o^)丿 (2020年11月29日 12時) (レス) id: 2c8e323fdc (このIDを非表示/違反報告)
(´ー｀*)ｳﾝｳﾝ - 好きです。(唐突)頑張ってください。 (2020年11月25日 14時) (レス) id: 79aefbbb5a (このIDを非表示/違反報告)
ラリー - 面白いんじゃあ...続きが気になって死んでまう...(訳:この作品とても好みで面白いです!更新頑張って下さい!) (2020年11月24日 22時) (レス) id: 4e3832928c (このIDを非表示/違反報告)
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