結晶が五十二つ ページ5
Gr「うーん…」
Tn「なんや難しい顔して。」
Gr「いや…なんでも。」
グルッペンは気難しい顔をしながらある書類を見る。あのAがいた施設の情報をなるべく集めてまとめたものなのだが…イマイチはっきりした情報が出てこないのだ。要するに秘匿性が強い。
Gr「(まだ、かかるだろうな。)」
なるべく早く潰したいのは山々なのだが、慎重に行かねば失敗する。それは避けたかった。
Tn「施設のことやろ？焦らんで行こうや。」
Gr「分かってるさ。」
そう返した時、ふと扉がノックする音が聞こえた。
『あの…入ってもいいですか？』
Gr「Aか？もちろん。」
するとゆっくり扉が開き、おずおずとした様子で入ってきたAに、2人は目を丸くすることとなった。
Gr「は…？」
『えと…その…どう、ですか…？』
言葉をつまらせながら聞くA。
Tn「A…それ、どーしたん…？」
『あの…オスマンさんと鬱さんに、おめかししておふたりをびっくりさせてやろうって言われて、なされるがままに…でも私こんなの初めてで…お化粧とか、髪型とか、意識することがなくて。オスマンさんたちにはベタ惚れされましたけど…どうですかね…』
Tn「どうって…か、可愛すぎるやろ…」
トントンは顔を赤らめ、すっかり綺麗に着飾られたAを見つめる。Aもトントンに言われたことでほっとしたようだ。
『よ、良かった…グルッペンさんはどうですか？』
そう聞くと、グルッペンは立ち上がり、ゆっくりとAに近づく。
Gr「…俺たちのためか？」
『えっ…えと…はい。』
Gr「そうか。…綺麗だな。いつもの何もしてない純粋なお前も好きだが、着飾って輝きが増したこっちも悪くない。」
『…！えへ…』
Aは嬉しさでふにゃりと笑い、尻尾や翼もゆらゆらと揺らす。それに2人は心底愛おしさを感じた。しかし、グルッペンは1つ疑問に思う。
Gr「…でもA。なぜリップをピンクにしなかった？お前ならそっちの方が…」
『あ、それは…』
するとAはもじもじとし始め、そして絞り出すような声で、
『赤は…おふたりの色、だったので…瞳の、色。』
そんな言葉に2人はきょとんとしたあと、トントンは顔を覆い、グルッペンはすんっと真顔になった。
Tn「うちのAがこんなにも可愛い……」
Gr「よし、デートするか。」
『はひぇっ！？』
愛しい人の発言に2人は限界の如くそう言った。Aも突然のことに思わず奇声を上げる。
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Minto - 完結おめでとうです！とっても夢主(？)の子の発言の一言一言が可愛かったです！ (2021年4月5日 8時) (
レス) id: 018cf43ff1 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - ありがとうございます！楽しんでもらえたようでなによりです!!!!!! (2021年4月5日 7時) (レス) id: c0349a147b (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - レイラさん» ありがとうございます！大好きになると言っていただけて光栄です！ (2021年4月5日 7時) (レス) id: c0349a147b (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅ｨ(プロフ) - 完結おめでとうございますぅぅぅぅぅ！！！連載当初から大好きでした！うぅぅぅ………………………尊い……… (2021年4月5日 7時) (レス) id: 5a1e05369f (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - 完結おめでとうございまぁぁぁぁぁぁぁす！！！ノアさんの作品めっちゃ好きでした…これからは大好きになります！ (2021年4月4日 23時) (レス) id: 02c3934955 (このIDを非表示/違反報告)
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