結晶が五十八つ ページ11
次の日、一体どんな人が来るのかとそわそわしながら朝食を食べ、食器を片付けていると、玄関のチャイムが鳴った。それに鬱さんが出て行って、間もなくして誰か連れて戻ってきた。
Krr「やぁ久しぶり！みんな元気？」
Gr「久しぶりだなぁくられ先生！立ち話もなんだ、座ってくれ。」
Krr「あ、じゃあお構いなく〜」
狐面に白衣を着たその人は、明らかに怪しげだ。私がその雰囲気からおどおどしていると、くられ先生というその人に目をつけられた。
Krr「あれ？君は…」
私に近寄り、じろじろと全身を舐め回すように見つめてくる。
Krr「へぇ…人外、ましてやドラゴンのハーフなんて初めて見たなぁ！しかもちゃんと自我が保っているし人語も解するくらい頭もできているようだね。どしたのこの子。」
Gr「闇オークションで買った。言っておくがAには手は出させんぞ。」
キロッと睨むグルッペンさんに、くられ先生はへらっと笑う。
Krr「おー怖い怖い。グルッペンさんとはいつも意気投合するところあるけど、こればっかりは話は聞きそうにないね。」
ひらひらと手を動かし、改めて私に向き直った。
Krr「私はくられ先生と呼ばれているよ。グルッペンさんたちとは古い仲でね、薬の提供も私がしているんだ。」
『あ、私はAと言います。よろしくお願いします。』
くられ先生は感心したように頷き、そして思いついたようにこういった。
Krr「うんうん。いい子だね。ところで…少し血とか貰っちゃダメ？」
Tn「んなっ…くられ先生！」
『いいですよ。』
Tn「いいんかい！！！」
咄嗟に否定の言葉を使おうとしたトントンさんとは反対に私は肯定の意を示す。
『施設にいた頃は別にそれが普通だったので…』
Krr「施設？君、もしかして訳ありかな？」
『えぇ、まぁ…』
珍しいドラゴンとのハーフ…混じり物でも鱗や血は十分な研究価値があるものだ。月一のペースで血は取られていたから、慣れている。…たまにそれ以外で痛いことされてたけど。
『血は提供しますけど、その変わり私に痛いこと、絶対しないでください。』
Krr「分かったよ。その様子だとかなりずさんに扱われたことがあるようだね。約束する。」
するとくられ先生はおもむろに注射器と試験管を取り出した。…普通注射器なんて常備するもんじゃないと思うけど。「すぐ済ます」と言われ、肌が出てるところから注射器1本分の血を取られて、くられ先生はその後の消毒も丁寧にしてくれた。
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Minto - 完結おめでとうです！とっても夢主(？)の子の発言の一言一言が可愛かったです！ (2021年4月5日 8時) (
レス) id: 018cf43ff1 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - ありがとうございます！楽しんでもらえたようでなによりです!!!!!! (2021年4月5日 7時) (レス) id: c0349a147b (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - レイラさん» ありがとうございます！大好きになると言っていただけて光栄です！ (2021年4月5日 7時) (レス) id: c0349a147b (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅ｨ(プロフ) - 完結おめでとうございますぅぅぅぅぅ！！！連載当初から大好きでした！うぅぅぅ………………………尊い……… (2021年4月5日 7時) (レス) id: 5a1e05369f (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - 完結おめでとうございまぁぁぁぁぁぁぁす！！！ノアさんの作品めっちゃ好きでした…これからは大好きになります！ (2021年4月4日 23時) (レス) id: 02c3934955 (このIDを非表示/違反報告)
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