三番隊副隊長の無口美女は総悟の姉貴！？

第2話 ページ4

『たまさん…ね』


退「そうそう！たまさん！可愛くない！？」







飲み終わった後、酔いつぶれてしまった終兄を背負い退先輩がそう言った


自分で名前を聞けばいいではないか、はたから聞けばそう思う人も多いだろうが


私は極度のコミュ障。とにかく人と話したくないのだ


だから退先輩に聞いた







退「たまさんって本当に可愛いし優しいし完璧…！お見合いもしたことあるんだけどさ…」








…でもカラクリなんだよね


カラクリと人間の結婚は江戸では認められてないぞ退先輩






『まぁ、可愛いんじゃない』


退「え、なにその適当な感じ！？A、たまさん可愛いって思わないの！？あんな奥さんいたらいいって思うじゃん！」


『さっきから可愛いって言ってるし私女だから奥さんいらない』


退「いやそういうことじゃなくて…ほらあれだよ…ブツブツ」








永遠に語りが止まらなそうな気がしたので


私は退先輩を置いて1人見廻りへ行くことにした


1人ならメモを持つ必要も人に気を遣う必要もない


自分の好きにしていい、なんて幸せなことだろうか









–––それにしても


やること、ないなぁ…←既に見廻りを忘れている


あ、団子屋にいこう、暇だし









そう思った私は酒を飲んだばかりの体で甘味処へと向かった

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