これが恋だなんて信じないⅡ (ページ38)

今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:57,011 hit

クリスマスイブの電話ページ38

「メリークリスマース！」

「めりくり〜」

「はぁ〜女二人でクリスマスとか可哀想な奴らじゃん」

「やめてください綾瀬さん」

本日クリスマスイブ。なんで凛加さんはいないかというと、新しい彼氏くんができたみたいです。すごいなあいつ。

ということで、私と綾瀬は二人愉快に(寂しく)綾瀬お手製のご飯や私特製のケーキを食べながら刀ミュやら刀ステやらテニミュのドリライやらを見返しているわけです。今はつはもの見てる。この頃の宏規くんは今よりも歌とかが未熟だ。まあダンスしながらってのもあるとは思うけど。

「Aはどうなったん？」

「……なにがかなあ」

「三浦宏規とは」

源氏兄弟のシーンだからって振らないでほしいんだが

「…それ聞く？」

因みにまだ綾瀬には付き合い始めたことは言ってない。聞かれたら言おうとは思ってたけど。誰かにバラすような人でもないし。でも今かぁ…いざその時になると言うのを渋りたくなる。

「えーっと……付き合い始めた」

「ん？なんて？」

「…付き合い始めました」

「………えっ？！あんた、嘘でしょ？飛びすぎやん！」

「聞かれたから言っただけじゃん綾瀬のばーか！」

綾瀬は「えっ、まあまあ…えーっ…あの三浦宏規と？」とかなんとか言ってニヤニヤしながらこっちを見てくる。綾瀬風に言うと、今手に持ってるジンジャエールを顔にぶっかけたくなるような顔。

「Aから？」

「あっちから」

「うっわー少女漫画…」

その後もいつからだ、とかなんて言われたの、とか思春期の子を持つ母親みたいなことを質問されながらつはものを見終わった。

「ってか彼氏持ちのくせになんでこんなとこにおるの」

「いや、あっちにも予定があるかなって。急だったし。」

「あ、そっか。まあ私は別に彼氏いらんけどさ。こういうこと言ってるから彼氏できないんだろうなぁ。連絡とかは？」

「いや、してない」

「あんたらほんとに付き合ってんの…」

すると、不意に机の上に置いてあった携帯が鳴り始めた。いきなりのことで身体が浮く。

そこに表示されていた名前は「タイミングよすぎじゃん」と綾瀬が笑っただけで画面を見ずとも理解した。

まさかの、宏規くんだった。