夜のファミレス1【番外編】 ページ42
それから数日後…………
「ねぇーいくみーーん………Aちゃんと映画行くことになった………」
「はいはい、その話もう5回目や」
「だってー…」
目の前に座る友人、三浦宏規。もう深夜を回るだろうという時間にいきなりファミレスに呼び出したかと思ったら手で顔を覆って同じセリフを繰り返して15分ほど経った。俺は3分に1回、Aちゃんと映画に行けることになったという報告をされていることになる。
「ただのノロケなら帰るぞ」
「だってどうすればいいのかわからんもん…ってかいくみが映画でも誘ったら？って言うからこういうことになったんよ？俺が悩んでるのはいくみんのせい」
「責任転嫁すごいな…まあええわ。今日舞台観てきたんやろ？どうやった？」
「Aちゃんのこと考えとったら大方吹っ飛んだ。あ、でもAちゃんがダンスしとったのは覚えてる」
「うわ最悪。Aちゃんこんなやつに近寄ったらあかんわ」
この間、彼女を好きになってもいいと思うかを聞かれた。内心、いやもう好きやろとは思った気がしなくもなかったが、本人は迷っているのか気付いてないのか、認めていない。
AちゃんもAちゃんで、宏規のこと好きなんだろうけど、心の奥底にしまっているのか、宏規と同じように迷っているのか、宏規の迷惑になることはしたくないからと言って伝える気は無いらしい。
こっちもこっちで……はぁ、見てるこっちがもどかしい。
机に突っ伏して頭を抱えだす友人の頭にチョップをお見舞いし、なんでAちゃんのことそんなに好きなん？、と聞いてみた。
「……わかんない。好きなんかな、俺」
「俺はそんな風に女の子のこと考えてる宏規は初めて見るから、好きなんやないの？とは思うけど」
「わからんのよ。だってあっちはこっちに少なからず好意のある状態から始まっとるからさ、なんか、それを受けて好きなだけやったら俺…ダメやん。嫌な奴やん。それはAちゃんに失礼だと思う…」
俺も身をもって体感したが、Aちゃんは大雑把というか素直というか、難しい質問や話しにくそうな内容も考えてちゃんと返してくれる。むしろ心配になるが、頑張って言葉を紡ごうとしてくれる姿に、ひねくれ者の宏規は好意を持ってしまったらしい。
やっと顔を上げたと思ったが、見たことがないくらい難しい顔をしている。本気で悩んでいるのだろう。
「俺はこれを恋とは…信じられない」
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ひよこまめ(プロフ) - 晴菜さん» ありがとうございます！長らく更新せずにすみませんでした……溜めていたのでバンバン更新(多分)します！ (2019年10月25日 22時) (
レス) id: dfe9b86821 (このIDを非表示/違反報告)
晴菜 - 続き楽しみにしています！無理せず頑張って下さい！ (2019年10月21日 0時) (レス) id: 3c5af7941e (このIDを非表示/違反報告)
ひよこまめ(プロフ) - 木綿さん» コメントありがとうございます！最近暇なので……(本当は試験が迫っている)きまぐれ更新ですが、付き合っていただけてありがたいです (2019年10月13日 5時) (レス) id: dfe9b86821 (このIDを非表示/違反報告)
木綿 - たくさん更新嬉しいです！！続きドキドキです〜〜 (2019年10月13日 1時) (レス) id: a9775c7f67 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこまめ(プロフ) - ゆさん» コメントありがとうございます！最近更新が滞っているのでどんな文句が…とビクビクしてコメント見ました笑とても暖かいお言葉、ありがとうございます。 (2019年10月6日 0時) (レス) id: dfe9b86821 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこまめ x他1人 | 作成日時：2019年8月27日 4時
