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「あんな、凄い必殺技を持っていたのか」
「私にドリルスマッシャーまで使わせるとはな。ここまで楽しませてくれた奴らは初めてだ」
デザームは、大きな笑い声を上げて、ボールをフィールドの外へ放り投げてしまった。突然の行動に驚いていると、試合終了だ、と告げられる。審判の古株さんが、もう時間は残っていないと教えてくれた。けれど、引き上げると伝えるデザームに、納得がいかないのか、イプシロンの方へ向かっていく吹雪くんを抑える円堂くん。
黒い霧と、赤い光が、イプシロンのメンバーを包み込んでいく。
「再び戦う時は遠くない。我らは、真の力を示しに現れる」
そう、言い残して。本当に姿を消してしまった。試合は、引き分けに終わったことになる。
吹雪くんは、今にも叫びそうな唸り声を上げている。大丈夫かという問いかけに謝罪を残して、フィールドから離れていってしまう。円堂くんが、その背中へ感謝を投げかけるけれど、彼はひらりと手を振るだけだった。
皆が、ベンチへ戻って体を休める。浮かんでいる表情は、様々なもの。
「勝てなかった。こんなに頑張ったのに」
「何言ってんだよ。俺達、奴らと引き分けたんだぜ」
「そうか、この前はコテンパンだったんだ」
「あたし達、強くなったんだな！」
勝利の確率は50パーセント。1でも奪えば勝てると言う鬼道くんが、なんだか面白くて、私も笑みを零した。けれど、どうしても気になってしまうことが、ふたつ。
「勝つまでには至らなかったけれど、1歩前進。でも、気を緩めないで」
「そうよ。試合に勝利しない限り、エイリア学園はまた現れるわ」
「最後に言い残した、真の力っていうのが気になるな。油断はできないね」
「よーし、次は勝つぞ！」
「「おー！」」
ひとつは、イプシロンの言う「真の力」。もうひとつは、吹雪くん。
夜ご飯の時、吹雪くんの隣に座らせてもらった。普段とは違う行動に驚いたのか、目を瞬かせている。にっこりと笑って、いただきます、と、食事を始めた。
「吹雪くん、今日はお疲れ様」
「ありがとう、Aちゃん」
「私が、できるかはわからないんだけどね。吹雪くんの悩んでいること、助けになれたりできないかな」
「……ありがとう。でも、大丈夫だよ」
そう言って、先に席を立たれてしまった。やはり、いきなり聞いてしまったのは失敗だったのだろうか。少し後悔しながら、美味しいご飯の咀嚼を続けた。
「Aちゃんには、分からないよ」
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セロハン - 表現などにすごく引き込まれました！ここら辺は見ていてとても悲しくなるので手が止まりそうになります。大変だと思いますが作者様のペースで更新頑張ってください！応援してます‼︎ (12月27日 21時) (
レス) @page17 id: 0fe5dcb2f7 (このIDを非表示/違反報告)
アイセ(プロフ) - 今日見つけ夜中だというのに楽しくて一気に読んでしまいました！この作品の更新を勝手ながら待たせていただきます…！アレスやオリオンという新作ではなく無印の夢小説を求めてた民としてはすっごく嬉しかったんです！続きを心待ちにしております！ (11月9日 4時) (レス) @page17 id: 6d7754e057 (このIDを非表示/違反報告)
女アスパラ - 主さん大丈夫ですか？私はこの作品が大好きです主さんのお話を読むことが何よりの幸せです‼主さんさんが投稿してくれてたら飛んで見に行きます‼この作品が大好きです更新ずっと待ってます (10月22日 19時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
ぱくちー(プロフ) - この作品がすごく好きで、何度も読ませていただきました。自分のペースでの更新で、無理なさらないでください！ (10月11日 1時) (レス) @page17 id: 57a1c57efc (このIDを非表示/違反報告)
雨宮(プロフ) - 150話おめでとうございます！相変わらずの更新速度ですねありがとうございます！ (9月30日 17時) (レス) @page7 id: ff30a51e0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M | 作成日時：2023年9月29日 14時
