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「なんで、気付けなかったんだ。あの時、俺が気付いてれば、こんなことにはならなかったんだ！」
手をぐっと握りしめ、辛そうに話す円堂くんを見ていると、自責の念に駆られてしまう。円堂くんよりも前に、私は近いところに触れていた。踏み込もうとしないで、見守るだけに留めてしまった。その結果が、今。円堂くんの責任だと言うのならば、私にも同じことが言えるだろう。
「お前のせいじゃない」
「でも、俺が気付いてれば」
「これは、お前のせいでも、監督のせいでもない。俺達チームの問題だ」
鬼道くんは、冷静に今の問題を話し始める。自分達は、自然と吹雪くんに頼りすぎていた。吹雪くんに繋いで、エターナルブリザードを打てば、点を入れてくれる、と。思い当たる節が無いと言われたら、嘘になる。それは吹雪くんにとって、どれだけの重荷になっていたのか。
雷門のプレイスタイルを、考え直さないといけない。吹雪くんのために、エイリア学園に勝つために。その案には、誰もが口を揃えて賛同した。
皆が陽花戸中へ戻って行った後も、私は少しだけ病院に残っていた。夕日が差し込む病室は、静かな呼吸音が聞こえるだけ。
どこまで、踏み込んでよかったのだろうか。何も無いと言われても、無理にでも問い詰めるべきだったのか。けれど、話したくないことを聞かれるのが、辛いことも分かっている。どれだけ考えても、もう、起こったことを変えることはできない。
弟が、いなくなったら。家族が皆いなくなってしまったら、私はどうなってしまうのか。質問の答えを真剣に考えるのは、これで3度目。それでも、何度考えても、何も分からない。どれだけ辛いかなんて、想像ができないから。
そろそろ、夕食の時間だと思い出して、戻ることにした。何故か今、福岡に来る時のことを思い出した。恐る恐る、その銀髪に触れてみる。指ですくい上げた髪の毛は、さらりと流れていく。
「また、北海道の知らないことを、教えてね」
病院を出て、陽花戸中への道を歩いていると、ひとつのメールが届いた。差出人を見ると、風丸くん。夜に話がある、と、指定されている時間は就寝時刻を過ぎた後。何故、戻ってすぐにでは駄目なのか。分からなかったけれど、他の人には聞かれたくない話なのかもしれない。遅い時間なのが気になるけれど、最近、夜は眠れていないから、きっと時間まで起きていられるだろう。
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セロハン - 表現などにすごく引き込まれました！ここら辺は見ていてとても悲しくなるので手が止まりそうになります。大変だと思いますが作者様のペースで更新頑張ってください！応援してます‼︎ (12月27日 21時) (
レス) @page17 id: 0fe5dcb2f7 (このIDを非表示/違反報告)
アイセ(プロフ) - 今日見つけ夜中だというのに楽しくて一気に読んでしまいました！この作品の更新を勝手ながら待たせていただきます…！アレスやオリオンという新作ではなく無印の夢小説を求めてた民としてはすっごく嬉しかったんです！続きを心待ちにしております！ (11月9日 4時) (レス) @page17 id: 6d7754e057 (このIDを非表示/違反報告)
女アスパラ - 主さん大丈夫ですか？私はこの作品が大好きです主さんのお話を読むことが何よりの幸せです‼主さんさんが投稿してくれてたら飛んで見に行きます‼この作品が大好きです更新ずっと待ってます (10月22日 19時) (レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
ぱくちー(プロフ) - この作品がすごく好きで、何度も読ませていただきました。自分のペースでの更新で、無理なさらないでください！ (10月11日 1時) (レス) @page17 id: 57a1c57efc (このIDを非表示/違反報告)
雨宮(プロフ) - 150話おめでとうございます！相変わらずの更新速度ですねありがとうございます！ (9月30日 17時) (レス) @page7 id: ff30a51e0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M | 作成日時：2023年9月29日 14時
