可愛く生まれたかった。

姉に向けられた暴力 ページ4

みりかside


み「お姉ちゃん…？」


父「そうだ。」


私に姉が出来るらしい。


正直言うと嬉しかった。


ずっと兄弟が欲しかったから。


父「これが新しい お前の母さんだ。」


み「新しい、お母さん…」


ママ…


トラウマとなった光景が頭の中に浮かんだ。


み「パパ、この人も…

いや、なんでもない。」


この人もまた いじめるの？
この人もまた 殺すの？

なんて

聞いてはいけないような気がした。


お父さんは私から目線を外し、
新しい お母さん の方を見た。


父「こいつは…」


お父さんは勝手に、私に姉と母を、姉と母に私のことを素早く紹介していった。


父「これから仲良くやってこうな。」


お父さんは今までに見たことないほどの優しい笑顔を私達に見せた。


私は目を見開き、お父さんを見つめた。


この時のお父さんの顔を、今でも鮮明に覚えてる。


もしかしたら。

お父さんは、再婚を機に変わってくれるかもしれない。


この時 私は淡い期待を胸に抱いた。


そんなわけない。

心のどこかで否定している自分がいた。

私の考えをバカにして、呆れている自分が。


でも、可能性が低いとしても、お父さんは変わるんだということを信じたかった。


信じたかったけれど。


『痛い！お母さん！助けて！！』


父「うるせぇ！！」ﾊﾞｼﾝｯ


『あぁｯ！！』


姉が泣き叫ぶ声を聞きながら、私は自分の部屋の扉に寄りかかった。


み「…分かってた」


人は簡単に変わらないということを。


でも、やっぱり変わって欲しかった。


扉に身をあずけ、崩れるように座り込む。


み「ごめ、んなさい…ｯ…
お姉ちゃん、お母さん…ｯ」


私は1人 静かに涙を流した。

ブスは死ななきゃいけないらしい→←お父さんとお母さん

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