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好きだった人 ページ2

みりかside


「好きです!

絶対 幸せにします。

俺と付き合ってくれませんか?」


あぁ…やっぱり。


知ってたけど、目の前で見ちゃうと辛いな…


私の目の前には顔を赤くした好きな人

そして、お姉ちゃんがいた。


『はい!』


Aがそう返事をすると、彼はひどく優しく微笑んだ。


私には冷たい視線しか よこさないのに。


私にはあんな笑顔、見せたことなかったのに。


私は踵を返し、涙を流しながら ふらふらと帰路についた。


しばらく歩いていると、さっき見た あの2人が仲良さそうに手を繋いで帰っていた。




気づけば私は Aの目の前に立っていた。


み「なんで…なんで私から全部全部 奪っていくの?


なんで私は こんなにも辛い思いをしなければいけないの?


お母さんもお父さんも取られた。
好きな人も…

なんでみりかじゃなくて Aが幸せになるのよ!!」


無意識だった。


言葉の暴力をいつものように Aにふるう。


無意識に手を勢いよく Aの方に伸ばした。


でも、その手は彼に掴まれてしまった。


無意識に殴ろうとした事、彼に止められた事に驚きながら彼を見つめる。


「いい加減にしろよ」


いつものように冷たい視線を私に向ける彼。


その声はいつもより低くて。


肩が ビクッと はねてしまった。


「Aから幸せを奪ったのは…
両親を奪ったのはお前だろ!!


俺よりもAと一緒にいた時間が
長いお前は!

Aの辛さとか、
俺より知ってんじゃねぇのかよ!?」


「悪役が悲劇のヒロインぶってんじゃねぇ!!

Aは あんなに辛い思いをしたのに…!

それでもまだ幸せになっちゃいけねぇって
言うのかよ!?」


「お前よりもAの方が辛かったに決まってんだろ!」


そう言い放った彼は私の手を勢いよく放し、Aの手を取って駆け出してしまった。


彼…好きな人に言われた言葉が酷く胸に突き刺さる。


み「辛い思いをしたのは、Aだけじゃないんだよ…」


私の人生、私にとっては私が主人公。

それなら…


み「悲劇のヒロインぶることぐらい許してよ…」


ふられた悲しさからか、過去のことを思い出したからか。


俯いた私の視線の先に たくさんの雫が落ちていった。


み「なんでだろ…止まらないや。」


私のことを誰も見ていないのなんて分かってた。


でも、泣いてるところなんて誰にも見られたくなかった。


み「私は、あの人と同じ「悪役」だから…

泣いたらダメなんだ。」

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すや - なんか『美人な妹ブスな私』が見れなくなってしまいました・・あの小説好きなのに・・・久しぶりにみたいよ〜 (2022年2月27日 20時) (レス) id: 9da1731d0c (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - りんご?さん» すみません、間違えてました(汗)ご指摘ありがとうございます!!そう言ってもらえて嬉しいです! (2019年12月14日 13時) (レス) id: 0f00d408d9 (このIDを非表示/違反報告)
りんご?(プロフ) - 父が母に叩かれているだとお父さんが叩かれてる意味になるので、¨母が父に叩かれている¨だと思います…おせっかいすみません!!どうしても気になってしまったので(~_~;)小説とても面白いです!! (2019年11月28日 1時) (レス) id: a099461a17 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みぃ x他1人 | 作成日時:2019年10月9日 22時

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