この世で一番＿＿＿＿ ページ24
「在学生の諸君！またここに帰ってきてくれたこと嬉しく思う！では新入生を迎えよう！」
大広間の大きな扉が開くとマクゴナガル先生を先頭に新入生が入場する。
新しい世界に喜々とする新入生達。
私はこの瞳が大好きだ。
曇りの一切ない瞳
心が清くなる。
「新しくホグワーツでは心理カウンセラーをつける事となった。A・A先生じゃ」
椅子から立ち上がり深くお辞儀をする。
校医３年目
スリザリン寮を見ているとレギュラスと目があった。
レギュラスはニコニコと小さく手を振ってくれた。
彼は17歳になり顔つきがだいぶハンサムになった。
細身でスラッとした体系に色白
昨年も一昨年も女の子にモテモテだったのをよく覚えている。
クィディッチの大会後怪我をしたレギュラスのお見舞いにと、何百人もの女子生徒が医務室の前を封鎖しちょっとした大事になった。
「カウンセラーは私の部屋で行います。場所は医務室のすぐ隣です。よろしくお願いします」
新入生は挨拶を交わし早速仲を深め始めた。
「今年も賑やかになりますね。」
「えぇ。…あの子達のような生徒はゴメンですけどね。」
「あはは…」
あの子達
ポッターたちのことだろうなぁ。
ｺﾝｺﾝｺﾝ
入学式を終え私室に戻って数分。
部屋に３回のノックが響いた。
「どうぞ。」
「失礼します。」
「あれ、レギュラスじゃないの。どうした？寝れない？」
「Aさんが相談を受け付けてるってことだったので。」
「早速だね。じゃあここ座って」
ホットミルクを用意して早速話を聞く。
「それで、相談っていうのは？」
「“あの人”のことなんですけど、」
「あの人？」
「えぇ。“例の”あの人です」
「どういう話なのかな。」
「僕、気に入られたいんです＿＿＿＿＿」
私はこの瞬間が嫌いだ。
大嫌いだ。
「おっけー、わかった。そうだね、あの人の要望に答えればきっとその願いは叶うよ。他には？」
「…どうしてAさんはあのお方の所へ行かないんですか？」
「それを聞いてどうするの？」
「Aさんに分かってもらいたいんです！あのお方は素晴らしい！！博識で、天才なんです…！」
「言うことを聞かない私は必要ないからね。」
この世で一番大嫌いな時間
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作者名：yuu／遊 | 作成日時：2024年1月8日 14時
