卒業式、初めての告白 ページ22
「これから卒業式を始める。」
ダンブルドア校長の声から始まった卒業式は二度と忘れることはないだろう。
卒業を惜しみ涙を浮かべる生徒
顔つきは凛々しく、これからの将来を大きく変えようと決心する生徒
すべてが鮮明に目に焼き付いている。
「それで、どうしたの“ルーピン”くん」
「最後くらい“リーマス”って、前みたいに呼んでくれませんか」
「…背大きくなったね“リーマス”くん。」
「そんなに変わりませんよ。」
魔法薬学室に呼び出された
「それで、どうしたの？早くしないと汽車が行っちゃうよ。」
「覚えてますかここ」
「覚えてるって…いつも使ってた教室ってくらいだけど、」
察しが悪くて申し訳ないが何の話をしたいのかわからない。
少し頬を赤く染めながらリーマスくんは言った。
「この教室はAさんが僕に初めての
「…」
「ホグワーツからの手紙が届いた時、手紙が来たことより両親は僕のことを心配してました。他の子に噛みついたりしないか、僕がいじめられないか。」
「大事なんだよ。リーマスくんが。」
そう言うと少しつらそうにう俯いて話を続けた。
「でもその愛が辛かった。そんな暗闇から助けてくれたのはあなただった。だからあの時、新聞を見た瞬間、涙が止まらなかった…僕でも、こんな僕でも生きていいんだって。大広間に居た生徒の中には“これで狼人間の人は助かるね”って言ってくれた人も居た。僕はAさんに救われたんです」
「そう言ってくれて嬉しいよ。」
「僕は、Aさんが好きです、この世の誰よりも、あなたを愛してます。」
静かな教室に優しく大きく響いたその声は
私には重かった。
「ごめんね。リーマスくん。その期待に私は答えられない。」
ルシウスと、ルシーと話した最後の日に決めた。
私は一人で生きていく事を。
「…、知ってました。あなたに好きな人がいること。」
「え？」
思いもよらぬ返答に反応が遅れた
何？
好きな人？
私に？
「誰のこといって＿＿＿＿＿」
「でも！！！」
「ずっと好きでいてもいいですか!!」
「じゃあ、え、えっと、僕戻ります！またいつか！」
「え？」
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作者名：yuu／遊 | 作成日時：2024年1月8日 14時
