教師っぽいこと ページ17
「時間があったからだよ」
「でも、ただの校医に頼まないですよね？初回だし」
「…、」
そう言われても…
あ
「多分、だけど私もこの歳の頃この授業を受けたんだけど、一人で勝手に姿現しをしてしまってね。」
「え？！」
「本来、ホグワーツ内から外へ姿現しをすることはできないんだ。できるのは校長先生だけ。だから……私なんじゃないかな？こんなことはどうでもいいよ。早速授業を始めるよ？」
私は杖を出し、課題を浮かせ皆へ配る。
「まず、姿現しとはなにか。姿現しとは瞬間移動の魔法の事です。姿現しと呼ばれるのは現れた地点から見ると突然現れたように見えるからで、反対に姿を消した地点からは、姿をくらましたように見える事から姿くらましとも呼ばれています。」
黒板に言ったことを書きながらポイントを纏めていく。
「姿現しには呪文がなく、大事なのは３Ｄです。どこへ・どうしても・どのような意図で。例えば自宅からダイアゴン横丁に行く場合はダイアゴン横丁へ・課題を山程やってもいいほど・買い物のためとかね。試しに書いてみよう。皆で相談しながら書いてもいいよ。」
皆が一斉に羽ペンを持ち隣の子と会話を広げる
「僕はねリリーの家だね！」
「はい？冗談でしょ。やめて頂戴」
「逆の僕の家に来ても良いんだよ？」
「行くわけないでしょ！」
楽しそうにポッターとエバンスが話している。
エバンスの顔は話している事に対して満更でもなさそうだった。
本当に気持ちがポッターに行ってるんだな。
スリザリンの方を見るとこちらも同様に楽しそうに会話を弾ませていた。
ただ一人を除いて＿＿＿
「スネイプく〜ん。」
「A……どうした。僕が一人なのを同情してやってきたのか」
「私がそんな事するわけ無いでしょ？それは君が一番をわかってると思うけれど。」
「…そうだな。………A、ルーピンの件済まなかった。部外者の僕が関わって良い話ではなかったし、お前の気持ちを汲み取ることもできなかった……許してくれ」
「わかってくれたならそれで良いんだよ。このことは誰にも言ってはいけない。わかるね？」
「あぁ。」
「偉いぞ〜！」
「ちょ、おい…！」
グリグリと頭を撫でる
「じゃあほら、何か書いてごらん？」
「…僕が学校と家以外で知っている場所はAの家だけだ。」
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作者名：yuu／遊 | 作成日時：2024年1月8日 14時
