超ネガティブなマホウトコロ生【親世代】 (ページ8)

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いただきますと御馳走様ページ8

「わ、私のため…ですか」

「そうじゃ。老いぼれのお節介かも知れぬが食べてはくれんかの」

「お、老いぼれだなんて！！私は貴方のように歳を重ねたいと考えています、皆に尊敬され頼られる…そんな貴方を私は＿＿あ、いや私の様な者に尊敬されても嬉しくはない事は重々承知しておりますが、……尊敬しております。」

「君に尊敬されているなんて嬉しいね。ではクッキーとミルクティー食べてくれるかね？」

「い、いただきます！」

「ん、美味しいです！」

「良かった。さぁ、A」

「は、はい」

な、名前急に呼ばれた…先生から呼ばれるなんてあるんだ…

教頭先生は別だけど、

「イタダキマスとゴチソウサマというのはどういう意味なんじゃ？」

「へっ？あー、えっとですね、いただきますは料理を作ってくれた方や、材料を育ててくれた方また、その食材の命に感謝するという意味です。」

真剣な話かと思いきや御馳走様といただきますの話だった。

少し拍子抜けした

「そんな意味があったとは…ではゴチソウサマは？」

「えっと、確か…ゴチソウサマは漢字でこう書くのですが…」

私はカバンから紙とペンを出し“御馳走様”と書いた。

「難しそうなカンジじゃな…」

「そうですね、まず御馳走には走り回るという意味があります。昔は今と違い、食材を集めるのが大変でした。つまり食事を出して、もてなす為に奔走する様子を表しています。次に様ですが大変な思いをして食事を準備してくれた方への感謝という意味でつけられています。」

「ほぉ〜Aは博識じゃなぁ〜。」

「いえいえ、日本人でしたら知っている事ですので、」

「謙虚じゃな。さすが儂が認めた生徒じゃ」

「私を多くの生徒の中から選んで頂き、誠にありがとうございます…！」

私は立ち上がって深く頭を下げた。

「儂の思っていた通りの生徒じゃ。」

「そんな、滅相もない」

私をこんなに褒めてくださるなんて、この方の元で過ごせるホグワーツ生はどれだけ幸せなことか。

羨ましい。

「11歳にしては語彙力も素晴らしい。さ、休憩もしたところでいよいよホグワーツに向かおう。」

「はい…！」

「手を」

「失礼します。」

私は来るであろう不快感から少しでも逃れるため目を閉じた。

「もう目を開けても良いぞ」

「は、はい」

緊張する、

目を開けると温かい光と

先生らしき大人達がいた。