超ネガティブなマホウトコロ生【親世代】 (ページ3)

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最高の思い出ページ3

渡辺さんは喜怒哀楽がハッキリしていて、すごく可愛らしい。

私のために悲しんでくれたり、喜んでくれたり…本当に素敵でいい子だ。

「本当に寂しい…ねぇ、休みとか流石にあるわよね？」

「向こうでは寮生活だし…休みはわからない。きっとあると思うけどその時には手紙を出すよ。」

「そうして！でも今のうちに皆で思いで作らないとね！」

「お、思い出？」

「ほら！景子ちゃんとか、田中くんとか皆呼んでさ！」

「で、でもそんなの申し訳ないよ…」

「あっ！そうだ！行きましょ！」

「わっ、ちょっと渡辺さん？！」

「ねぇ、ちょっと、外で何するの？」

渡辺さんは私の手を引っ張ってグラウンドへ連れ出した。

さすがクィディッチの選手、全く疲れていない。

私は少し肩で息をしていた。

「ちょっと待ってて！」

そう言って何処かへ走って行ってしまった。

「行くよー!!!」

渡辺さんの声らしき掛け声と共に、空は真っ暗に染まった

「な、なに…？」

「おい何だこれ？！」

「空が真っ暗よ！」

「何事？！」

校舎から慌てる生徒の声が聞こえてくる。

その瞬間、真っ黒な空には大きな色鮮やかな花が複数咲いていた

花、そう＿＿＿花火だ

「すごい…！！すごいよ渡辺さん！！！」

花火特有の音がグラウンドに留まらず、学校全体に鳴り響く

「ねぇ見て！花火よ！」

「すげぇな！」

「誰が上げてんだ？」

「クィディッチのチームだよ！」

生徒の声が明るくなって聞こえてくる。

渡辺さん本当にすごいよ…！！

「まだまだこれからだよー!!」

次には選手たちが杖からキラキラとしたものが出された。

その光を操り描いたのはツバメや校舎なんかが描かれた。

圧倒された

選手たちは繰り出す魔法は本当に美しかった。

「Aちゃん！どうだった？」

「すごい、すごいよ渡辺さん！本当に綺麗だった！」

「本当はまだ練習中で完璧ってわけじゃないんだけどね……そのどうしても一番最初に見せたくて、良い思い出になったかな…？」

渡辺さんは頬を少し桃色に染めて手をモジモジとした。

あぁ、本当になんて可愛らしい人なんだろう