心の休まる場所 ページ25
◯
私はクラス替えがあっても自分を偽って、笑顔を作り続けた。
時にはずっと笑っていて気味が悪いと言われた事もあった。
それでも平気だった。
だって、笑っていれば誰かが側に居てくれたから。
こうするしか上手く生きていく方法は無いんだと思った。
小学校高学年になっても父親の暴力は続いていた。
お酒に酔った勢いで訳も分からない事を叫びながら身体を殴ってきた。
毎日では無かったけど、お酒を飲んで帰ってきた日は必ず暴力を振るわれた。
だから、父親が家に帰ってくる瞬間が恐怖だった。
ガチャッ。
鍵を開けた瞬間に分かるようになった。
今日は殴られる日かどうか。
訳の分からない事を口走っていたら殴られる。
静かだったら殴られない。
その瞬間が本当に怖かった。
私は新しい学校では暴力の事はばれなかった。
友達が沢山居て、先生には明るい児童という印象だったと思う。
助けを求めてまた突き放されるなら、黙っておいた方が良い。
小学生ながらそう思った。
学校にも家にも心の底から信頼できる人は居なかった。
私の気の休まる場所はどこにも無かった。
無事に小学校を卒業し、中学生になった。
小学校の友達は一部の子だけ同じ学校だった。
私は新しく友達を作らなきゃいけなかった。
そこでも私は友達が沢山出来た。
ずっと愛想良く振舞って、笑顔を作り続けた。
そうしないと私の居場所は無くなってしまう。
けれど、私は何をしたいのかが分からなくなっていた。
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ゆのん(プロフ) - 感動しました。私自身、前の父親にそれに近い事をされていたので、自分の話のように感情輸入出来ました。 (3月13日 17時) (
レス) @page45 id: 9b31ba286d (このIDを非表示/違反報告)
脅威のセラフ - とても素敵な作品をありがとうございました。私は病気を患っているので勇気が出ました！ (2020年7月12日 19時) (レス) id: 285d3eca52 (このIDを非表示/違反報告)
美琴(プロフ) - お話がとても深くて素晴らしかったです！ (2020年5月10日 16時) (レス) id: 8087b8e5a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるちこ | 作成日時：2019年9月23日 0時
