相澤先生の娘さんは謙虚で優しくて暗い過去を忘れたいと願う女の子でした【ヒロアカ】 (ページ42)

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116話　　開幕！トーナメントページ42

トーナメント表が表示されて、お茶子さんは私の手を強く握りしめた

「私の相手.....爆豪くんか.....！為せばなる為さねばならぬ何事も精神で頑張るよ！！だからAちゃん.....準決勝で会おうぜ....！」

笑いながら、私の手を握っている彼女の手は震えていた

「お茶子さ.....」

「じゃあまたね、Aちゃん」

いつもより低い声で言った彼女の顔は強張っていた

「私の相手Aかーーー！！よろしくねーーー！」

三奈さんが笑顔で駆け寄ってきた

手を振る三奈さんは少し震えているようにみえる

怖いんだ、私だけじゃない

皆が、怖がっている

でも.....ヒーローになる為に足掻いて足掻いて足掻き続けてるんだ.....

中途半端にやっちゃダメだ

「はい......！負けません.....！」

私は差し出された三奈さんの手を握った

「すぅ.....はぁ.....」

私はゆっくりと呼吸を整える

レクリエーションには参加をせず、木陰で集中をしていた

皆の思いを肌で感じてきた

今までも、今も、きっとこれからだって.....

『でも、ここにいる限りはヒーロー科に入れるかもしれない。あんたは俺の個性をヒーロー向きだって言ってくれた、だから諦めない』

個性で悩みながら、ヒーローを目指す心操さん

『左を使わず一番になる事で.....奴を完全否定する』

父親と決別をする為に強くなろうとする轟さん

『せんせー.....俺が一位になる』

重圧を跳ね除けて、自分を貫く爆豪さん

『僕も本気で獲りに行く！』

真っ直ぐな眼をして、もがきながら勝ちを求めるデクさん

どれも全て尊いものだと思う

私は何をすれば良いのか、どこを目指せば良いのか.....

そんなの今は考えるな

ただ、皆の思いを受け止めて.....私も全力を出すだけだ

「.....絶対勝つ.....！」

『一回戦‼成績の割に何だその顔、ヒーロー科緑谷出久！！対ごめん、まだ目立つ活躍なし！普通科心操人使‼』

この2人はどこか似ている気がする

共にヒーローに憧れた者、その思いはどちらも負けていない

「頑張って.....2人とも.....」

「レディィィィイ.....START！！」

歩きだしたデクさんは、直ぐさま硬直した

心操さんの"洗脳"によって