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110話 惨め ページ36
しばらくして、やっと状況が分かった
騎馬戦.....3位
それは心操さんの力だけでもぎ取ったものだった
悔しい.....自分の力で何も出来なかったのが悔しい
気付けば私は、心操さんの襟を掴んでいた
「私に個性を.....使ったんですか.....私が哀れだったからですか.......！自分が惨めになる.....そんなこと.....されたくなかった.....！」
私はやり場のない言葉を心操さんに浴びせた
「.....っ！ごめんな....」
違うの.....貴方が悪いんじゃない
貴方に個性を使わせた自分が嫌なの.....
そんな顔.....させるつもりじゃ.....なかったのに.....
「.....っ！」
私は行き先も分からずに走り出した
私.....何の為にヒーロー目指してるんだっけ
どうして.....私は.....私の周りにあるものは.....
こんなにも残酷なんだろう
気がつくと私は、薄暗い場所にいた
「.....もう.....嫌だよ.....助けて.....」
私は身体を縮こませた
言葉とは裏腹に誰にも見つからないように.....
「なにしてんだ」
私に覆いかぶさったのは
ニトロの匂いが香るジャージだった
「爆豪さ.....」
私が口を開こうとすると爆豪さんの手が私の口にあてられる
「静かにしろ」
そう言われて黙っていると、デクさんと轟さんの声がした
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作者名：雪乃 Kei | 作成日時：2020年3月8日 15時
