100話 呼び方 ページ25
「で、いつまで私のこと抱えてらっしゃるつもりですか？」
爆豪さんは私を抱き抱えてずっと歩き続けていた
「また倒れられても後味悪りぃからな.....てめぇ家どこだ」
「ご親切にどうも.....ここからなら真っ直ぐ行って20分程度です、私もしてもらってばかりでは格好がつかないので、何かお礼をさせてください」
私がそう言うと、彼はニヤリと笑いながら言った
「てめぇの個性を教えろ、詳しくなぁ」
「.....分かりました.....私の個性は"換装".....着る服や鎧を瞬時に変えることができ、鎧によって能力が付加されたり、上昇したりします.....まぁ万能と言えば万能ですが、貴方みたいに1つの能力ではないので少し.....各能力で差はありますね」
「さっきの鎧は」
「質問多くないですか.....」
呟くと、爆豪さんはがんを飛ばしてきた
「.....さっきのは、"天輪の鎧"、あれに換装すれば剣を１００本ほど操れるようになります.....消耗は半端ないですが.....これで大丈夫ですか？」
「.....へっ！流石鎧女だな」
爆豪さんは私の事を馬鹿にしたような口振りだったので、私はイライラしてしまった
「鎧女、鎧女って.....私には鎧塚Aっていう名前があるんです！そちらで呼んでくださいませんか！爆豪さん、ネーミングセンスないし.....」
「あぁ！たいして変わんねぇだろ！」
「変わります！これは両親が私に残した.....っな、なんでもないです」
私ははっとして口をつむぐ
彼は.....もう何も言わなかった
「ここなので.....ありがとうございました」
「おい.....」
私が足早に立ち去ろうとすると後ろから声が聞こえた
「俺が認めたら.....名前で呼んでやる.....」
顔は見えなかったが、いつもより勢いがないように見える
「絶対勝ちますから！」
私はそう言って家の中に入っていった
「あ、相澤さん.....」
「おかえりA、話してもらおうか？」
「は、はい.....」
玄関には鬼のような形相をした、相澤さんが立っていた
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作者名：雪乃 Kei | 作成日時：2020年3月8日 15時
