96話 下克上 ページ21
今日の授業も瞬く間にすぎ.....
「Aちゃん帰ろ.....って、なんじゃこりゃあぁ！」
「何.....この人だかり」
廊下を見やると、他の科の生徒達がA組の前に集まってきていた
「でれねーじゃん！何しに来たんだよ！！」
「敵情視察視察だろ。ざこ。」
叫ぶ峰田さんに、冷静ではあるが爆豪さんは棘のある言葉を放っていた
しまいには.....
「どけモブども」
と言って、他の科の生徒達を挑発している始末だ
「あはは.....相変わらずですね.....」
「しゃあないよ、爆豪くんだもん」
私の言葉にぶんぶんと首を振って、お茶子さんは同意していた
「どんなもんかと見に来たが、ずいぶんと偉そうだなぁ」
人混みをかき分けて出てきたのは見慣れた紫髪の.....
「心操さん.....？」
私を見ると手を上げて、爆豪さんの方に向き直った
「ヒーロー科に在籍する生徒は皆こんななのかい？まぁ例外もいるけど」
「あぁ！？」
心操さんの言葉に爆豪さんは苛立ちを隠し切れていない
心操さんは続けて、体育祭で結果を残せばヒーロー科編入もあり得ると話していた
「油断してると足元ごっそりすくっちゃうぞっていう.....宣戦布告のつもり.....あと.....鎧塚」
「なんですか？」
「俺、絶対にのし上がるから.....見ていてくれ」
その時の彼は闘志に溢れていて、目を逸らすことなんて出来なかった
「はい.....私も頂上まで上がってみせます、だから.....見ていて」
「おい、鎧女.....勝手に話進めてんじゃねぇぞ.....1番になんのはこの俺だ.....ぜってぇ譲らねぇ.....上にあがりゃあ、関係ねぇ」
爆豪さんはそう言いながら、去っていった
覚悟は決まった、絶対に負けない
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作者名：雪乃 Kei | 作成日時：2020年3月8日 15時
