相澤先生の娘さんは謙虚で優しくて暗い過去を忘れたいと願う女の子でした【ヒロアカ】 (ページ11)

今日:22 hit、昨日:0 hit、合計:53,435 hit

87話　　守りたいものページ11

相澤side

敵連合の襲来は俺や13号、生徒達にとって予期せぬものだった

プロヒーローであるはずの俺は、1人だけの為に戦っていた気がする

Aの未来を守る為に

『いか.....ないで.....』

そう呟いた彼奴はとても弱々しく俺の袖を掴んでいた

愛おしかった

離れたくなかった

でも.....

『相澤くん！今度娘が生まれるの！Aっていうんだー、可愛いでしょ？」

昔、Aによく似たあの人はとても.....とても輝いていた

『.....はい、とっても素敵な名前です。お幸せに』

俺がそう言ったら、花が咲いたように笑っていた

だから.....その人が死んだという知らせは俺にとって受け入れがたいものになった

だが、その人の娘だけいなくなっていた

消息を絶ったらしい

俺はありとあらゆる情報網を使って探そうと思った

あの人の宝物だから

5年前に見つけた時、俺は.....辛かったんだ

この子を見つけたところで、あの人が帰ってくるわけでもない

いっそのこと見捨ててしまおうかとも思った

でも.....

『きっと相澤くんは良いヒーローになれるわね！』

その言葉を思い出して、俺はAを助けた

最初は、代わりのつもりだった

『相澤さん！もっと強くなりたいです.....！』

そう言ったAがあまりにも眩しくて、いつしか本当の娘のようになっていった

それは今でも変わっていない

だから.....何を犠牲にしても、Aを守りたかった

『おか.....え.....りな.....さ....い.....消太さん.....』

Aの声を聞いた時、俺は心底嬉しかった

蓮香さん、Aは必ず俺が守り、育てます