緑の風を追って (ページ17)

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16話ページ17

「お、おい!やべぇぞ。
千州の、軍が‥
千州の軍がっ!この彩火の
すぐ近くまで来てるらしいぞっ!!!」
まさか、スジン将軍が‥!?
それにしても早すぎる‥!
「妙だな。早すぎる」
その事についてはハクも疑問に思ったようで
私と同じことを呟いた。
「うん。多分、軍が分かれたんだ。」
「わかれた?」
「どういうこと?」
私とヨナが聞き返す。
「まだ、スジン軍は交戦中だと思う。
千州の軍は戦力を
対スジン軍と
対キョウガ軍に分け
まだ体力が十分にある兵を
こちらに向かわせてるんだ」

‥なるほど!私は心の中で納得する。
「近いうちにこの都は戦場となる。
少し情報を集めるつもりが、これでは
外に出れなくなってしまったね」
「大丈夫だよ。ヨナ
たぶんなんとかなる‥!」
と何も根拠も無く言うと
ジェハにぷっ‥と笑われてしまった。
「なんとかなるって‥
さっきはあんなに不安そうにしてたのに」
「まぁね。不安だけど
ここで心配しててもどうしようもないから‥」
「大丈夫だよ。
いざとなったらヨナちゃんとシオンを
抱いて逃げるからね」
え‥‥‥
ジェハ大丈夫なの‥?私とヨナ二人って‥‥
「そうか、悪ィな。俺も頼む」
「俺もー」
「ゼノもー」
ハク、ユン、ゼノも次々と
体を預けようとする。
「ぷっ‥」
私は思わず吹き出してしまった。
そんなに大人数はジェハが抱えられないよっ

この後も両陣営行動を起こさなかった。
夜明けを待っているに違いない。
私達は近場の小さな宿を取り体を休めることに
した。
「じゃあ、ジェハと雷獣
交代で見張りお願いね!
その他は即刻寝るよっ!お休みー」
というユンの指示どうり私はヨナの隣
左隣にはキジャの居るところで寝ることに。
キジャのとなり初めて
なんて、思いつつすぐ眠りに落ちた。