リベロ 【L】 ページ22
A
リベロについて熱く語る西谷先輩とそれを嬉しそうに聞くオレンジ君。
ちょっとムッとしてる影山を抑える菅原先輩。
リベロ【L】
守備専門選手
スパイク・サーブ等の攻撃はできずブロック等ネットより
高い位置からボールを返球する事も禁じられている。
後衛に居る選手と入れ替わって守備を務める。
高さが命と言われてしまうバレーボール界で
身長の低い選手が多く見られるポジション。
それでも。
小さな身体だとしても。
バレーボールでは恵まれない身体でも。
''存在感''が凄く大きい。居るだけで安心感が違う。
キャプテンは自慢げに笑って教えてくれた。
花形である「エーススパイカー」と比べれば
リベロやセッターはパッと見 地味かもしれない。
でも。
''繋ぐ''ことが必要不可欠のバレーボールで
会場が1番 ワッ と盛り上がるのは
どんなに強くて早い正確なスパイクより
強くて早い正確なスパイクを捕らえる
スーパーレシーブが出た時。
スパイクが打てなくてもブロックができなくても
''ボールが床に落ちさえしなければ''バレーボールは負けない。
それが1番、出来るのは リベロ。
西谷先輩は真剣な顔で笑って見せた。
''最強の囮''
''エース''
''守護神''
呼び方は違えど、その中の誰かのおかげで誰かのスパイクが決まったりボールが繋がるのなら。
どんなポジションでもそのポジションにしか出来ない事、
そのポジションだからこそ出来る事がある。
還ってきた守護神。オレンジ君の''最強の囮''。
『化学変化』
武田先生がそういった時は全くピンと来なかったけど、今ならなんとなく分かる気がする。
「しつこいな〜先生。」
「・・・ハイ。それだけが取り得です。」
「話すの久しぶりだな。ーースガ。」
「・・・たのむ。戻ってくれよ''旭''。」
「・・・・はい。失礼します…よっし!!よ〜っし!!」
大きなチャンス。きっと何かが変わる。
『最高の相手』 『最高の状態』
烏野は変わる。
頂きへと。手を伸ばす。
飛べない烏。 落ちた強豪 なんて呼ばせない。
「やっぱお前先行けよっ」
「だって3年の教室とか怖いもん!」
「「''旭''??」」
「?なに?」
飛べ。
高く。遥か彼方まで。
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作者名:ツナ缶本仕込み | 作者ホームページ:http://@ya love
作成日時:2021年10月1日 20時