面白くなってきたじゃねぇか ページ37
烏養
「いやぁ〜たまげますねーっ」
・・・。
さっきから黙って試合を見てる俺とAと清水。
その横で宝物を見つけた子供みたいに興奮してキラキラしてる先生。
烏養「・・・いつも、こんなんなのか?」
清水「普段はしっかりした感じですけど…まぁ、はい。」
先生のテンションの高さに着いてけない俺らに向き直り、感動を伝えてくる。
武田「ブロックされたボールが拾えるなら恐いモノ無しですねっ」
繋心「何言ってんだ?あんなもん毎回拾えるワケねぇだろ。拾うつもりではいてもな。」
え?とマヌケな声を出す先生に、コートで笑い合う奴らをみながら説明をする。
繋心「100kmかそれ以上のスピードのボールがほんの2、3mの至近距離から予測不能の方向に落ちてくるんだ。
・・・ただ。「ブロックされたらおしまい」ってワケじゃないとわかってる事が大事なんだ。
後ろにはちゃんと仲間が居るのだと
ナルホド・・・と納得したように悟った笑みを浮かべコートを見つめる先生。
東峰の気持ちが前に向いた後、直ぐに試合再開。
烏野の4番ビブス…セッターの奴
ボールの落下地点の見極めが速い…
迷いのない1歩。
こっちのセッターは確か1年か…
さぁ。こっから誰を使ーー・・・
?!
サインを出してるわけでもなかったし
声もかけてない のに?!
繋心「ウォい!!!今なんでそこに跳んでた?!ちんちくりん!!」
日向「どっ・・・どこに居てもトス来るから・・・です」
!!ーーー
明らかに今、このちんちくりんはトスを見ずに跳んでいた・・・
この1年のセッターちんちくりんの動きに・・・
完全に合わせたのか・・・?!
繋心「オイ・・・あのセッター・・・」
A『うん。凄いよね。私には一生出来そうにないねぇ〜現役でも無理だったと思うよ。』
少し誇らしげに笑うA。
ーートスとスパイクの一瞬の呼吸
よっぽどの時間と練習、努力がなきゃ出来ねぇ。
一朝一夕で出来るほど易しいモンじゃない。
影山にあるのが「圧倒的才能」なら
こっちは積み重ねた「信頼と安定」。
面白いチームじゃねぇか。
烏野。
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作者名:ツナ缶本仕込み | 作者ホームページ:http://@ya love
作成日時:2021年10月1日 20時