あのね、聞いて君が好き。【木兎光太郎】

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▹▸木葉







部活が始まり木兎のスパイクの練習が始まった。


トスを上げ、それに凹んだり雄叫びを上げる木兎に冷静に突っ込んだりテンションやコンディションをサポート？する赤葦。




いつも通りの図のはずだけど…







「赤葦、今日調子悪いな…」

「…やっぱそう思うよな？？」








赤葦自身が、特別何かをやらかした訳でもないが何となく違和感を感じる。










「木兎の調子はフツーなんだけどな〜」






いや…むしろ







「「「絶好調。」」」




「アレだろ？確か…好きな子できたって騒いでたんだろ？」






ーーーそう。




昨日はいつもより疲れた。





長引いた練習試合になんとか勝ち、やっと解散かと思えば木兎の好きな子できた騒ぎ。





結局、あの後赤葦の幼馴染みちゃんに引っ付く木兎を無理矢理引き剥がし、木兎を抑えてる間に赤葦と帰ってもらった。








「そーいや、今日って月曜だよな？？」

「あぁ。昨日、日曜なのに練習試合やったろ。」


「･･･あ〜本返さねぇとじゃん」











梟谷は朝のHRの前に十分間、読書の時間がある。本を買うのが面倒臭い奴は本を借りなきゃ行けない。






沈み込む俺たちに、猿杙はニヤッと笑ってみせる。







「じゃー木兎が騒ぎ出す前にジャンケンで決めよーぜ」







ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーー



「「「いってら〜」」」




「…ハイハイ。」







折角の休憩が本を返す時間で潰れる。


夕日に染った人気のない廊下を歩き図書室に入り、静かにドアを開けて辺りを見回すも人は全く居なかった。






人気ねぇーなー。




さっさと返そうとカウンターへ行くと難しい顔をしてスマホ画面とにらめっこをしている女の子が目に入る。







なにしてんだ？？






ふいに、横に垂れた髪を耳へかける彼女の仕草に思わず息を飲む。





確かあの子って…赤葦の幼馴染みちゃんじゃん。








びっくりさせてやろうと、童心に還り静かにカウンターへ近づく。




しかし、カウンターの前に立っても彼女が俺に気付く気配はゼロ。

少し詰まんなくなって、そっと画面をみると



【幼馴染み 仲直り 方法】と検索されていた。


















あー。やっぱ何かあったんだ。










「よっ。幼馴染みちゃん。元気？…そうではねぇな。」













こっちも中々、重症じゃんね。

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