episode４７ ページ48
人が溢れかえる都心じゃないだけまだよかった。
それでもちらりほらりといる人々はみな倒れこんでいる。…血を流しながら。
「ねぇ、小島くんこんなにたくさんの人が血を吸われてたら大吾くんは助かったりしないの?」
小島「それは無理なんすよ、暴走した体には何の意味も…」
「そんな…」
小島くんと話していたら動く人影が。
真っ白な透き通った肌にゴールドアッシュの髪。
間違いない。
「大吾くん!!!」
彼はこちらを振り向いた。
小島「先輩、アカンよけて!」
小島くんに突き飛ばされた。
「ﾁｯ､なんやねん、邪魔しよって。小島。」
いつもと違う大吾くん。
頑なに拒んでいた血が口元についているし、目は真っ赤に染まっている。
目の前にいる大吾くんは私が知っている大吾くんじゃない。
でも、怯んでちゃだめだ。
助けるって、決めたんだから。
「大吾くん!正気に戻って!!!」
「ふふっ、獲物みーつけたっ」
ダメだ、私の声なんて聞こえてない。
獲物の一つ、としてしか見られてない。
豹変した大吾くんがこちらに向かってくる。
「いただきまーすっ」
首筋を噛まれるその一瞬の隙に彼を抱きしめ、彼にキスをする。
「なっ…！」
ｶﾞｸｯって、膝から崩れ落ちる。
あぁ、よかった、間に合ったんだ。
大橋「Aちゃん！―――！！」
大橋くんの叫び声。よく聞こえない。何？
「うっ…」
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イエイエ - 面白いです！ (2018年10月2日 18時) (
レス) id: 0eb552661f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐那 x他1人 | 作成日時：2018年8月13日 15時
