ミチロウくんの弱み【ブラック校則】

ふたつめ ページ2

ミチロウ、この人は嫌いだ。



だって、顔が性格悪いんだもん。



いつも片眉上げて眉間にシワ寄せてて、



そんなんだと将来しわっしわだぞ。



松本｢ほら行くぞ。｣



｢いーやーだー。｣



なんで彼が私にここまで構うのか。



その理由は知っている。



だってこいつ、私の事好きだもん。



振ったけど。



｢だーかーら、シワ！｣



背伸びして人差し指でミチロウのシワをのばすと



ちょっとだけ柔らかく笑うの。



松本｢ほんとおめーってバカ。｣



｢ミチジロウより賢いわ。｣



松本｢誰だよミチジロウ。｣



七浦｢……ええ感じやん？｣



｢あのねー、ナナくん。あのね？｣



七浦｢な、なんやねん。｣



｢そういうの言って意識させろっていう指示、私知ってる。｣



松本｢……まじ可愛くねー。｣



｢その可愛くない女が好きなのはどこの誰よ。｣



松本｢まじでいいからお前早く俺を好きになれよ。｣



｢……男女交際、禁止じゃない？｣



松本｢そんなんどうとでも出来んだよ。｣



｢その性格悪いの何とかして出直してきてよね！｣



彼にこんな態度取るのは、私くらいだろう。



そしてそれを許されているのも、私だから……だろうか？

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