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空いた時間は応援に周った。
阿部くんと目黒くんの応援でサッカー場に行くとすごい人だかり。
うわ、やっぱ凄い人気だわ・・・。
端の後ろの方で邪魔にならないようにしてると、阿部くんと目が合って手を振られる。
周りの人がバッとこっちを見る。
その視線に気づかないふりをして手を振りかえす。
目立ちたくないな・・・。
「凄い人気やな」後ろから声がして振り返ると首からカメラを下げた康二先輩がいた。
「先輩・・・」
康二「めっちゃ可愛い格好してるやん」
私のポニーテールをさらりと撫でる。
「クラスの女子全員でチアがテーマで。
康二先輩、髪ゴム使ってくれてるんですね」
前髪を結んでいてぴょんと真上に立っている。
康二「おん。楽やで」
「でも真上に立ってますよ(笑)直してもいいですか?」
少し屈んでもらって結び直す。
「うん、かわいい」
屈んで上目遣いなのもとびきりかわいい。
康二「かわいいってなんやねん(笑)」
康二先輩は腰に巻いてたジャージを取って私の肩にかける。
「え?寒くないですよ」
康二「あー、ええから着て?」
頭を掻きながら目を逸らされる。
どういうこと・・・?
康二「ほら、お腹見えてるし冷えんで?」
「あ、じゃあ自分のジャージ持ってきますね?」
脱いで返そうとすると、グッとジャージを元に戻されてしまう。
「康二先輩?」
肩に手を置かれジッと見つめられて「ええから」と言われてしまう。
どうしたんだろう。
そこまでされると素直に聞くしかない。
「ありがとうございます・・・」
肩に置いていた手を下げて手首を持ち上げられ「・・・これ、効果あった?」ミサンガを親指で撫でられる。
撫でられたそこが熱を帯びたように熱くなる。
「あ、はい。1回戦勝てましたし、2回戦目負けちゃいましたけど怪我もなく頑張れました」
康二「ん、頑張ったな。午後、俺の試合あるんやけど応援してくれん?」
「はい、もちろん!そのつもりでした。
康二先輩、怪我のないよう頑張ってくださいね」
康二「おん、頑張るわ」
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kazu(プロフ) - かたつむりさん» 初めまして。胸キュン!嬉しいです!前作から読んでくださってありがとうございます😊 (8月17日 10時) (レス) @page46 id: 889c8d30f9 (このIDを非表示/違反報告)
かたつむり(プロフ) - 初めまして。前作から楽しませていただいております。とっても胸キュンで心臓が持ちそうにありません、、、笑目次?は数字だけでも私は楽しませていただいております。どんな話だろうってワクワクしてます! (8月17日 0時) (レス) @page40 id: 9797a1d79a (このIDを非表示/違反報告)
kazu(プロフ) - なぎさん» 初めまして。前作から読んでいただけて、また読みやすいなんて言っていただけて嬉しいです!コメありがとうございました! (7月18日 13時) (レス) id: 889c8d30f9 (このIDを非表示/違反報告)
kazu(プロフ) - K310Yさん» 初めまして。康二担の方にきゅんきゅんしていただけるなんて!嬉しいです。コメありがとうございました! (7月18日 13時) (レス) id: 889c8d30f9 (このIDを非表示/違反報告)
なぎ(プロフ) - 初めまして。前作から読ませて頂いております。前作もですが作者さんのお話がとても読みやすく楽しくて毎回更新を楽しみにしてます。 (7月17日 8時) (レス) @page40 id: 1120b0b979 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kazu | 作成日時:2023年6月19日 14時