33 ページ33
.
ペコっとお辞儀をして更衣室へ行き、ジャージのファスナーを下ろして初めて気がついた。
Yシャツが透けて下着が見えていた。
うわーっ！透けてんじゃん！恥ずかしい！
だから向井さん、誰にも見られないようにあんなに早くジャージかけてくれたんだ。
きっと、岩本さんも佐久間さんも他の人に見られないようにガードしてくれてたんだな、申し訳ない。
嬉しいような、恥ずかしいような。
とりあえずシャツは脱いでその上にジャージを着た。
髪も生乾きだけどバサバサだし、上でおだんごにした。
ジャージ、大っきい･･･袖なんて手が出ない。
細く見えてもやっぱり男の人なんだなって思った。
口元を覆うと向井さんの香りがふわっとした。
え、え、これって。
･･･私、耐えられる？
自分で自分をぎゅーっとしてしまった。
こんな事して、私、変態なんじゃないか。
ヤバい奴になってない？
タオルからも香りがするからもう、クラクラする。
目を瞑ると抱きしめられてるようで。
ああ、これ洗って返したくないなぁ･･･。
いっそ、新しいの買う？
いやいやいや、ダメでしょ、それは。
.
ユミ「あれ？どしたのそのジャージ。２年のじゃん」
「さっき、水浴びしちゃってさ。向井さんが貸してくれた」
真っ赤になって言うと、「なに水浴びって(笑)でも、ふぅん、よかったねー」ってユミが笑ってる。
阿部くんも「あー、康二か」とニヤリとしてる。
あ、向井さんだってバレた。でももういいや。
幸せだからな。
でも、胸のぎゅーぎゅーが苦しくて仕方ない。
でも、それも嫌じゃない。
でもあんな優しい声で「心配せんでええよ」なんて言われたら誰でも好きになっちゃうよ。
ジャージを口元まで上げてぎゅっと目を瞑った。
.
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 185人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kazu(プロフ) - かたつむりさん» 初めまして。胸キュン！嬉しいです！前作から読んでくださってありがとうございます😊 (8月17日 10時) (
レス) @page46 id: 889c8d30f9 (このIDを非表示/違反報告)
かたつむり(プロフ) - 初めまして。前作から楽しませていただいております。とっても胸キュンで心臓が持ちそうにありません、、、笑目次？は数字だけでも私は楽しませていただいております。どんな話だろうってワクワクしてます！ (8月17日 0時) (レス) @page40 id: 9797a1d79a (このIDを非表示/違反報告)
kazu(プロフ) - なぎさん» 初めまして。前作から読んでいただけて、また読みやすいなんて言っていただけて嬉しいです！コメありがとうございました！ (7月18日 13時) (レス) id: 889c8d30f9 (このIDを非表示/違反報告)
kazu(プロフ) - K310Yさん» 初めまして。康二担の方にきゅんきゅんしていただけるなんて！嬉しいです。コメありがとうございました！ (7月18日 13時) (レス) id: 889c8d30f9 (このIDを非表示/違反報告)
なぎ(プロフ) - 初めまして。前作から読ませて頂いております。前作もですが作者さんのお話がとても読みやすく楽しくて毎回更新を楽しみにしてます。 (7月17日 8時) (レス) @page40 id: 1120b0b979 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：kazu | 作成日時：2023年6月19日 14時
