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午前中、掃除と洗濯を終えたくさんスコーンを焼いた。
無性に食べたくなったのと、お菓子を作るのが私の唯一のストレス発散法だったからだ。
一通り焼き終えて、カフェに向かった。
「涼太くーん昨日言ってた試作、時間出来たら教えて」
「Aちゃん、ランチタイムになっちゃうと忙しくなっちゃうから今からでもいい？」
「うん、構わないよ。あ、あとスコーン焼いたのよかったら康二くんとどうぞ」
「おっ、美味しそうだね、いい匂い」
「クロテッドクリームはないから、生クリームとジャムでどうぞ」
「えー、うまそうやん、ありがとうな」
「あとで食べようね」
「Aちゃん、これなんだけど」
涼太くんが持ってきた試作品を一口食べてみる。
「うん、え、美味しいよ」
「何か足りないんだよねー」
「うーん、ちょっとレモン足してみたらどうかな？絞ったり、皮をすりおろしたりなんかして」
「うん、いいね。皮を上にすりおろしたらほんのり苦味もアクセントになるね」
「チーズも一緒にすりおろしてもいいかもね」
「そうだね、それでやってみようかな。助かったよ、ありがとう」
「ううん、レモンじゃなくても他の柑橘系のものも試してもいいかもね」
「やってみるよ」
「すんなり私の意見通っちゃったけどよかったの？」
「うん、全然」
なんだかあっさり終わっちゃったなーなんて思ってたら、康二くんがコーヒーを入れてくれた。
「スコーン食べよー」
３人でたわいもない話をしながらスコーンを食べてたら涼太くんが
「ね、これカフェで出してもいい？」
「え！そんな売り物になるの？！」
「Aちゃんの焼いたスコーンうまいで？充分売り物で出せるレベルやで？」
「そうそう。うちは俺が料理で康二がコーヒーで、スイーツは出来ないからさ。たまに作ってくれない？」
「これくらいのレベルでいいなら・・・」
「決まりやな！」
「決まり！」
「・・・出来る時でもいいですか？」
「好きな時で大丈夫だよ、不定期で気まぐれに出したほうがわくわくするしね」
「それならやらせてもらいましょう！」
「任せたで！」
「ふふ、決まり！」
・・・なんだか楽しみが増えたな。
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作者名：kazu | 作成日時：2023年2月8日 16時
