Anemone . 12 ページ12
SN「せ〜ん〜ぱ〜い〜！」
『あっ、スヨンちゃん(笑)』
スヨンちゃんが手を振りながら走ってくる。
…可愛い後輩だなぁ、本当に。
とか思いながらこっちへ来るのを待つ。
SN「待ちました！？」
『んーん、今来たとこ(笑)』
SN「先輩…待ちましたね？」
『待ってないって、行こ(笑)』
探偵の真似をするスヨンちゃんをおいて歩き出す。
…だけど、スヨンちゃんは着いてこないみたい。
足音が聞こえない。
……なんでだ？
『スヨンちゃん、行っちゃう……よ…？』
言葉を口に出しながら振り向いた時、
…目の幻覚、きっと錯覚だと思った。
だけど確かに見えた。
SN「…先輩。」
銃を構えるスヨンちゃんが。
『おもちゃ？どうしたの？』
SN「…先輩のこと大好きでした。」
『…まさか本物の銃なの？』
そんなはずはない、
だって、常識的にありえない。
SN「…先輩が本物なのかって
ずっと探ってたんです。
…ようやく分かりました。」
『…』
ついていけない私を置いて、
スヨンちゃんは喋る。
SN「あなたは本物でした。
おでこの傷、それと……背中の傷もちゃんと見えたんですから。」
『…どうやって見たの？』
背中の傷。これも何故あるかわからない。
だけど誰にも見せないようにしてきた。
SN「…部屋のドア、開いてましたよ。」
『……そっか』
頭にたくさんの疑問が浮かぶ。
本物って何？スヨンちゃんは何者？
SN「…先輩を殺せば
私の生活は楽になるんです。」
『……そう、なんだ』
ちょっと何言ってるか分からないけど、だけど
別に、死んでもいいやって思った。
もし私が死んでスヨンちゃんが楽になるなら
私の唯一大好きな人、スヨンちゃんが楽になるなら
私は死んでも構わない。
『…今までありがとね、スヨンちゃん(笑)』
なんてかっこつけて言う。
SN「…A、先輩……」
涙目になるスヨンちゃんを最後に、
私は目を閉じた。
もし本当に撃たれるなら
もし本当に死ぬなら
大好きな人を最後に目に入れておきたかったから。
私がふぅ、と息を吐いた時
" パン "
と大きな音が響いた。
…これが銃声か。
あんま楽しくない人生だったな。
…あれ、あんまり痛くないんだけど。
こんなもんなのかな。
…ん？目開きそうじゃない？
なんて思ったから目を開けてみる。
…そこには
さっきと何も変わらない景色と
赤く染まって倒れているスヨンちゃんがいた。
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りお(プロフ) - 私も、明日テストですよ！いっしょですね！ (2018年11月28日 21時) (
レス) id: 610d527ce2 (このIDを非表示/違反報告)
飴薬(プロフ) - ゆんぎらぶさん» 嬉しいです！ありがとうございます！ (2018年10月27日 22時) (レス) id: 158d4b0e37 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんぎらぶ - このピョンテな感じ大好きです！！更新ふぁいてぃんです！！ (2018年10月27日 22時) (レス) id: 8bf3196fdf (このIDを非表示/違反報告)
ＬＯＳＥＴＹ(プロフ) - ちあさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2018年10月24日 5時) (レス) id: 158d4b0e37 (このIDを非表示/違反報告)
ちあ - 本当に面白いです！楽しみにしてまーす。更新頑張ってください！！ (2018年10月24日 0時) (レス) id: 4a9056ee7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：飴薬 (Shiyaku) | 作成日時：2018年10月15日 18時
