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どう言い訳しようか迷ったのは一瞬。
「ちょっと、成績が落ちてへこんじゃって!」
「うそ。そんなはずないでしょ」
「ほんとだよ」
「悪いけど。遠山さんと戸村が一緒にいるの見ちゃった。」
「っ違うの!!!!!」
「なにが?」
「龍樹は悪くないの」
「じゃあなんで泣いてるの?」
「泣くくらいなら、あんなやつに関わらないほうがいいよ。
あいつはEクラスだし。遠山さんには似合わないよ」
まただ。また、Eクラスだからと差別される。
そう思った私の心を読んだように彼は言った。
「戸村がEクラスだからじゃない。戸村があんなやつだからEクラスに入れられたんだ。
札付きの不良のあいつだから。
遠山さんも、あいつには関わらないほうがいいよ」
「そんなの、神田君には関係ないでしょう?
龍樹は私の幼馴染なの。」
「だから何?」
「君が、彼を支えたり、彼の尻拭いをしたりする義務なんてない」
「そんな言い方っ」
「僕は、遠山さんを尊敬するよ。努力を惜しまない、いい人だと思う。だけど。
あいつと関わるのだけは、賛成できない。
Sクラスのトップの君が、Eクラスの不良と仲良くしてるなんて知られたら、Sクラスの信頼が落ちてしまう。」
「そんなスクールカーストがあること自体がおかしいんじゃないの?」
「これがこの高校のやり方だ。それを知ってて君はここに来たんだろ?」
正しすぎる論理に、反論なんてできるはずがなかった。
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かぷりちお - コメントありがとうございます!亀更新ですが、完結は必ずしますので、気長に読んでくださると嬉しいです! (2018年8月24日 2時) (レス) id: 0810d4d9bb (このIDを非表示/違反報告)
G - 続き気になる (2018年8月22日 16時) (レス) id: cad32de435 (このIDを非表示/違反報告)
あいり - 続き書かれる予定はありますか、、、?設定が面白いので思わず読み入ってしまいました笑 (2018年8月22日 11時) (レス) id: 5cff57e74b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かぷりちお | 作成日時:2018年6月27日 19時