２９ ページ28
龍樹side
明日香経由で呼び出された場所は、俺が真桜に告白した公園だった。
神田っていうやつらしい。
公園に着くともう神田は来ていた。
「何の用だよ」
「今日何があったか知ってますか？」
同級生と話すには丁寧な口調。
その中に非難の色と、軽蔑を感じ取って余計に腹が立った。
「知らねえよ」
「でしょうね。知っていたら、僕はあなたをもっと軽蔑します。」
「は？
なんの話だよ」
「今日、遠山さんが、あなたの仲間に無理やりされかけました。」
わざと直接的な言葉を選ぶように話している。
「は？」
「これが証拠です。
家で見てください。」
そう言ってデータを渡された。
俺は、信じられなくて、それを見つめた。
「守れなかったんですよ、あなたは。
彼女を守ったのは僕です。
あなたは、彼女を守れなかった。
それが事実です。
わかりますよね？」
「なんで、、、」
「あなたが今までやってきたことでしょう？
あなたのかつての仲間ですよ、彼らは。
あなたのかつての姿です」
「あなたに、遠山さんの彼氏である資格なんてない。
権利なんてない。
彼女を守れないなら、危険な状況に追い込むのは、バカのすることです。
まあ、あなたはバカですけれど。
もうやめてください
『恋愛ごっこ』は。」
「なっ」
「だってそうでしょう？
あなたじゃだめです。
あなたは、恋に浸っているだけです。
現実なんかひとつも見ちゃいない。
しあわせな恋なんてできないんですよ。
あなたは。
それがあなたの今までの人生の答えです。
あなたは、間違ったんです。
彼女と付き合いたいなら、彼女より強くあるべきだった。
あんなに弱い人なんですから、共に強くなるなんて無理です。
守ってあげなきゃ。
だけどあなたも弱いんですよ。
あなたたちでは、幸せにはなれない。」
聞き分けて下さい
そう言われて何も言えなかった。
俺は救えなかった。
真桜を。
好きな人を。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 88人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かぷりちお - コメントありがとうございます！亀更新ですが、完結は必ずしますので、気長に読んでくださると嬉しいです！ (2018年8月24日 2時) (
レス) id: 0810d4d9bb (このIDを非表示/違反報告)
G - 続き気になる (2018年8月22日 16時) (レス) id: cad32de435 (このIDを非表示/違反報告)
あいり - 続き書かれる予定はありますか、、、？設定が面白いので思わず読み入ってしまいました笑 (2018年8月22日 11時) (レス) id: 5cff57e74b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かぷりちお | 作成日時：2018年6月27日 19時
