33話 ページ33
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やっと見つけた。
やっと会えた。
トントン「Aっ…！1回だけでいい！見逃してくれへんか！！」
「…俺にメリットのない事はしない。」
トントン「父親の居場所と交換は？」
「俺に父親なんていない。」
トントン「…せやったら、何と交換してくれる？」
「…そこのチーノが死んでくれたら解放してやる。」
やっぱ普通の交換は無理やな…。
チーノも怯えとるし、
早いとこ切り上げなホンマにやばい。
チーノ「と、トントン…」
「じゃあ、」
トントン「！」
「全ての武装を解除してクソ兄貴だけ残れ。」
トントン「え」
「何か不満でも？」
トントン「ぁ、いや、分かった。俺がAんとこ行けば国民助かるんやろ？行くわ。」
チーノ「トントン！あかんて！！トントンも死んでまう！！」
「…無理なら、」
あ、
一瞬だけ、
Aの悲しむ顔が見えた気がする。
妬んでるんじゃない。
トントン「いや、俺が行くから国民解放したってくれ。俺は既に追放されとるからチーノがどうこう言う権利はない。」
チーノ「でも！！僕はトントンに連れてきてもらったんやで…？せやのにこんな別れ方嫌や…」
「………殺さない。少しの間クソ兄貴を操るだけだ。誰も殺させないし傷つけない。」
トントン「えぇんか…？」
「それ以外はもう何も言わない。聞かれてももう答えない。」
トントン「…チーノ、ホンマに大丈夫やから。俺の弟やで相手は。仲間何人も殺されたけど家族やねんっ…。」
チーノ「ｯ………絶対やからな！」
トントン「絶対や！」
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作者名：みやま | 作成日時：2020年4月26日 6時
