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あぁ、あの意味は"もう傍にはいてやれないから、ちゃんと自分一人で進めよ"ってこと？
「 進学校行って、今もマジメにやってんのかと思ってたのによォ……？ 」
「 ンなところで会うとは思ってなかったし、会いたくなかった 」
「 オレが近くにいない方が、真っ当に幸せになれるだろーが 」
さっきまでは荒々しく不安を煽るような態度だったのが、冷静になったようで、悲しそうな寂しそうな顔をした。
そんなの三途の思い込みじゃん。
私は別に幸せになれなくても良かった。
好きな人が私の目の前からいなくなることの方がずっと不幸せなのに。
「 今の私、幸せに見える？ 」
三途は口を開けて何が言いかけて辞めた。
昔から変わらなくて安心した。嘘でも"見える"なんて言わない案外素直なとこが。
あぁ、好きだ。昔の気持ちをずっと引き摺るのって、本当に辛いんだなぁ。
「 幸せにして欲しかったな 」
「 ……オレは今の自分に後悔してねぇ 」
「 うん。知ってる 」
それでも、なんてきっとワガママだ。
思い出話なんかして、綺麗にさよならしよう。
「 小学生の頃かな。教会で話したの、覚えてる？ 」
"あの教会は今はもう潰れて更地になったんだって。簡単になくなっちゃうんだね、"なんて笑った私を見て、三途は困った顔をした。強気で勝気な彼にそんな表情ができることに驚いた。
あの教会みたいに簡単になくなっちゃえばよかったのに。
私たちの関係も。
約束したことはあえて話題に出さなかった。
約束なんかに彼が今も縛られているわけが無い。幼い頃の約束なんか気にして生きているのは私だけだから。
「 今でも夢で見るんだよ。あの日のことだけは。なんでだろうね 」
「 そんなんオレが聞きてぇわ 」
私の髪を触りながら、面倒くさそうにため息をついた。
三途も同じように夢に出てきたことがあるってことなのだろうか？どちらにせよ彼が約束を覚えているような律儀なタイプでは無いのだが。
約束忘れんなってことかよ、なぁ？と私に三途は詰め寄る。
「 え、 」
綺麗な顔が至近距離に近付いてきて、さっきの彼の言葉の意味がよく分からず、思わず後ずさる。
「 オマエはもう普通の男と幸せに過ごしてると思ってたんだよ 」
「 待って、約束覚えてるの？ 」
「 忘れたくても忘れらんねぇわ。夢ン中まで出くんのやめろよ 」
「 それは私に言われても困るなぁ…… 」
強引なところ、本当に変わらないんだな。
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Alice(プロフ) - きなこだいふくさん» 最後までお付き合いいただきありがとうございました…！そんな風に言っていただけて嬉しい限りです…！続編を作るかもしれないので、もし作った際はぜひよろしくお願い致します♡ (2022年4月2日 17時) (
レス) id: fa28fe383f (このIDを非表示/違反報告)
きなこだいふく(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても面白い話がたくさんあり、私自身とても楽しく読み進めることができました。こんな神作をありがとうございます！そして、更新お疲れ様でした！ (2022年4月2日 11時) (レス) @page46 id: 90c5be706c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alice | 作成日時：2021年9月19日 20時
