闇AUのメイドさん！4【完結】

出ていって貰えるかな ページ20

Inkは止まり止まりになりながらも何とかもう一度詳しく説明した。


イ「ていうことなんだよ！」


Dreamにもう君には頼まないと言われたのに(何故か)もう一度頼まれたこと。
Dreamはやはり準備があって直接は迎えに行くことは出来ないということ。


「そうだったの。迎えに来てくれてありがとうね」


そう言うと彼女はニコニコと笑った。
Dreamが頼んだならば信用出来る。


イ「えへへっAちゃんに褒められちゃった！」



(う"っ可愛い)


ここら辺がInkの可愛い所だ。何処かあざといが憎めない感じ。


「まぁとりあえず、準備するからさ！部屋から出ていって貰えるかな…？」


準備するので部屋から出ていって欲しいと伝える。
出ていって欲しいのは邪魔とかじゃなくて単純に自分が着替えたいからである。


イ「いいよ〜」


いいよとニコニコしながら言ったInkだったがそのまま部屋を出ていく様子は無かった。


「Ink…あの…出ていって欲しいな？」


イ「え、なんで？」


Inkは分かっていなさそうな様子だった。説明するのも恥ずかしが伝わっていないのでInkに伝えるしか無かった。


「着替える、からさ。出てって貰っても…」


イ「着替える」


Inkの中で着替えるというワードが木霊した。
そしてその意味を理解した瞬間、Inkは顔を真っ赤になる。


イ「ああああああ！ごめん、ごめんね！？あの、ほんと！分かって無かっただけだから！別に君の着替え見たかったとかそういう訳じゃないから！うん！すぐに出ていくね！！」


Inkは焦って彼女の部屋の扉を開けて部屋から出ていった。本当に悪気は無かったらしい。余りの焦りっぷりにこちらも不安になってしまう。


「ちゃんと伝えれば良かったね…ごめんね」


イ「んーん！僕がちゃんと察してあげれればよかっただけで」


察するというのは難しいから何とも言えない。


「察するって事自体難しいし、大丈夫だよ」


イ「よかった…」


安心したようで扉の外からふぅとため息の音が聞こえてきた。


―――

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