星の華 (ページ5)

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私が止めようとすると茶髪の子が学君の右腕をつかみ取り、動きを止めた。

学「...何だ?お前は」

鈴音「あ、綾小路くん!?」

綾小路「あんた、今堀北を投げ飛ばそうとしただろう。ここはコンクリだぞ、兄弟だからってやっていいことと悪いことがある」

学「盗み聞きとは感心しないな」

綾小路「いいからその手を離せ」

学「それはこちらのセリフだ。」

二人はにらみ合ってる...

鈴音「やめて、綾小路くん...」

その直後二人の攻防戦が始まった。

私は鈴音ちゃんを二人から少し離れたところに連れて来た。

鈴音「咲良さん!?」

鈴音ちゃんに言われて振り向くと茶髪の子の蹴りが私の顔めがけて飛んできた。

私は攻撃を避けることができる距離感がない...

そして、顔に当たると思った瞬間、いつまでも痛みが来ないので目を開けてみると、学君が私の腰に腕を回して抱きしめられていた。

学「いい動きだな。立て続けに避けられるとは思わなかった。それに、俺が何をしようとしたのかも、よく理解している。何か習っていたのか？」

綾小路「ピアノと書道なら。小学生の時、全国音楽コンクールで優勝したこともあるぞ」

いやいや、ピアノと書道であんな素早い動き出来ないでしょ！

学「お前もDクラスか?中々ユニークな男だな。鈴音」

学君この子気に入ったんだ

綾小路「堀北と違って無能なんでね」

学「鈴音、お前に友達がいたとはな。正直驚いた。」

それはそれでいいんだけどいつまで私を抱きしめているのでしょう。

学「...お前が居れば、少しは面白くなるかも知れないな。上のクラスに上がりたかったら、死に物狂いで足掻け。それしか方法はない」

咲良「学君そろそろ手を離してくれないかな？」

学「ああ、そうだな」

学君はあっさりと手を放してくれた。

ちょっと残念。

学「咲良行くぞ」

咲良「はーい」

その日はそのまま一言も喋らずに寮に戻った。

次の日の朝、学君といつも通り登校していた。