【バディファイト】前世との繋がり～第四章～ (ページ2)

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061　紅い手紙はページ2

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「さあAちゃん。今日から此処が貴方の家よ！」

「お姉ちゃんのお部屋、ハナの部屋の隣なんだよっ！」

「せんぱ、…姉ちゃん。この荷物、部屋に持ってくな。ほらドラム！」

暖かく私を迎え入れてくれる未門家の皆さん。

この家で…お母さんも生まれ育ったんだよね。

涼実さんは、今日から私の母さん。

だけど私の『お母さん』は茉城アヤメ、ただ一人だから。

「ありがとうございます…」

「『ありがとう』だけで十分よ。さっ、お腹空いてるでしょ？お昼ご飯作っちゃわないとね。牙王、花子、Aを部屋に案内してあげなさーい！」

お母さんが生まれ育った家は、見た目に比例する様に広くて綺麗で。

何故だか元に居た家とは違う、安心感や懐かしさが生まれた。

……そっか。

お母さんは私の心(ココ)で生き続けてるのよね。

懐かしさを感じるのも、お母さんが安らげる場所だったからなのかもしれない。

「此処だよ！」

「ありがとね、花子ちゃん。牙王くんもありがとう」

「Aー？A宛に手紙が届いてるわよ～！」

下から聞こえてきた母さんの声。

急いで下に降りると、テーブルの上には『茉城A様へ』と書かれた紅い…血のような手紙。

「お姉ちゃん？それなぁに？」と不思議そうに私を見る花子ちゃんに、「ちょっと部屋で見てくるね」と頭を撫でてから、さっき二人に案内してもらった部屋へと、足を進めた。

―――この紅い手紙が、予期せぬ急展開を生むことなんて、

「…誰からかな…？」

―――この時の私にはあまりにも難しすぎたのかもしれない。

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