心配 5 ページ5
壮五 「、、、Aさんって人一倍、さみしがり屋だと思うんです。裕太さんたちがずっと一緒にいてもやはり、不安なことも多いと思うし。」
三月 「ああ。前に九条も言ってたな。Aは、重い病気だしお嬢様だから一人の病室でしか入院生活を送ってないから他の子が家族や友達と居るのが羨ましそうにしてたって。九条がAに会ってからAのお見舞いに行くと本当に喜んだって。」
壮五 「九条さんがAさんに会った頃は、病気も落ち着いてきてお見舞いにも行けたんですね。Aさんが小さい頃は、病気が深刻で側にいる裕太さんでさえ、何時間かに一回しか対面できなかったそうです。お見舞いも全て断った状態で。だから渚さんもお見舞いに行けず、一人っきりで寂しかったんですね。」
三月 「今でさえ、あんなに元気に歌ったり踊ったりしてるけど本当に病気は深刻だったんだな。一織と昔、あの番組を見てた頃は、そんなに苦労してる子だと思ってなかった。」
壮五 「僕も最近まで知りませんでした。渚さんは、あまり妹さんのことを話さなかったので。」
三月 「渚さんも不安だったんだろうな。折角できた妹が生きるかどうかの瀬戸際に居たんだから。」
壮五 「、、、今は、その立場が逆になってるのかもしれませんね、、、」
三月 「、、、」
陸 「、、、おはようございます。」
三月 「陸。おはよう。陸も目が覚めたか？」
陸 「あまり眠れなくて、、、」
壮五 「体調は、大丈夫？」
陸 「はい。大丈夫です。Aとかから連絡ありました？」
壮五 「僕らはないよ。あるとしたら陸君や九条さんの方じゃないかな？」
陸は、テレビを見て目を見開いた。
陸 「、、、本当に渚さんがここに居たら、、、A、、、大丈夫かな、、、」
三月 「、、、明日もドラマの撮影の予定だったが無理そうだな。」
壮五 「、、、そうですね。仕事どころじゃないでしょうし、、、」
すると玄関のチャイムがなった。
三月 「誰だ？こんな朝早く。」
玄関のドアを開けると八乙女がいた。
三月 「八乙女？どうした？」
楽 「朝早くに悪いな。ちょっと良いか？」
八乙女が部屋に上がると壮五は、慌ててお茶をいれた。
楽 「A、何かあったのか？」
三月 「、、、どうして？」
楽 「天が変なんだよ。昨日からずっと不安そうで。」
三月 「、、、」
楽 「何度連絡しても出ないって言ってた。何かあったのか？」
俺らは、互いに顔を見合わせた。
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作者名：Mina | 作成日時：2020年12月31日 2時
